データ主導の人事
2022/07/05
マイクロソフトの働き方のデータ
(1)マイクロソフトは、働き方をデータ化し、見える化しています。
(2)例えば、以下のデータが分かったとのことです。
データで裏付けられた事柄
(1)部下の数が5人以下と、6人以上で上司の負担は大きく変わる。
部下の数は5人以内が望ましい。
(2)部下からの信頼が厚い上司はメールの返信が3時間早い。
これは、部下の質問等に、上司が素早く対応していることを意味します。
(3)結果を残すのは個人で力を発揮する人ではなくコラボできる人である。
(4)優秀な人ほど「誰にも邪魔されない集中タイム」を多く持っている。
(5)人数の多い会議は生産性もやる気も下げる。
(6)ハイパフォマーほど「自分仕切り」の会議が多い。
参考
沢渡 あまね「職場の科学 日本マイクロソフト働き方改革推進チーム×業務改善士が読み解く「成果が上がる働き方」 」
他にもいろいろなデータがあり、面白いです。
従前の定説が正しいこと
(1)結論としては、これらのデータは従前から言われていたことを裏付けるものでした。
(2)このようなデータの活用法については、最先端の結論だけを参考にして、自社の業務改善につなげるというアプローチがあるでしょう。
部下の支援と、コラボ力
(1)ミドルの仕事として、部下の成長を支援する能力、他人と協力として成果を出すコラボ力の重要性が大きくなっている分かります。
(2)しかし、「マネジャーの管理スキル」や、「プロジェクトでの貢献度」は、会議でよい発言をする。」「モチベーションを上げている。」等の同僚や部下からの主観的な評価でしか評価が難しいという問題がありました。
しかし、これらのデータは、上記の項目を評価する客観的な根拠になりえるかもしれません。
(3)また、教育訓練と連動させて、必要な訓練を提案して必要なスキルアップを提案することもできるかもしれません。
自立分散型組織と組織開発
(1)個々の社員が主体的に動く組織(学習する組織、自律分散型の組織)へのシフトの重要性が大きくなってきます。
(2)これらの実現には、サーベイ(社員意識調査)等も必要であり、同時にこれらのデータの重要性も増してくるでしょう。
参考
南雲道朋 「データ主導の人材開発・組織開発マニュアル」18頁~26頁
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