【ビジョナリー】第五水準のリーダーシップ(ビジョナリー・カンパニー2)
2024/01/09 更新
第五水準のリーダーシップ
(1)ジム・コインズ著、山岡洋一訳「ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則」では「第5水準のリーダーシップ」という表現が使われています。
(2)優秀な経営者と言えば、ワンマンかつカリスマを持つ人物を思い浮かべるかもしれない。
(3)しかし、同書では、「飛躍を遂げた企業を分析したところ、謙虚で、メンバーの意見を引き出すタイプのリーダーがより良い結果をもたらしている。」と指摘した。そのようなリーダーを第5水準のリーダーを呼びます。
同書での第5水準のリーダーの表現はやや抽象的に過ぎて参考になりにくいところがあります。そこで、私見としては、以下のようなリーダーのことをいうと理解しています。
1 簡単にはあきらめない。粘り強い。
(1)粘り強く、決断力がある。
(2)一つの仮説を立てて、いろいろな方向で何度もチャレンジする。
(3)目標達成が難しい場合にも、他に方向がないかしっかりと検討する。
2 ビジョンの共有
会社、社員が向かうべき方向を定め、そのために何をすればよいのか、明確な基準を設けることができる。
3 謙虚である。利他的である
(1)謙虚で、自慢しない。会社のため、社会のため、お客様のために、行動できる。
(2)メンバーとフラットな人間関係を作る。
4 厳しい現実に向き合える・自責的である
(1)悪い結果については、外形的な要因による責任にせず、自分の責任であると考える。
(2)よい結果については、自分以外の要因を分析する。
(3)厳しい現実があっても、今できることをしっかりと行動できる。
(4)最悪のあらゆる事態を想定して、次に、どうすればよいのか準備して合理的な行動ができる。
5 他人の意見の尊重
他人から率直な意見を引き出す能力を持ち、他人の意見を聞いた上でその意見を尊重して決断することができる。
参考
ジム・コリンズ(著) 山岡洋一(訳) 「ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則」
ハーバードビジネスレビュー2022年1月号104頁