【データドリブン経営】データによるニーズの予想(2)
2024/08/27 更新
今までの生産予想
(1)従前の予想では、売上予想や、注文予想を行っていました。そして、その予想に基づいて、各担当者が個別の注文等を行っていたが、予算等の成約もあり、その結果を上手く活用できていませんでした。
(2)したがって、より使える生産予想をするためには、以下の工夫が必要です。
関係者からデータをもらう
(1) 分析のためには、仕入れ業者その他の関係者からの詳細なデータをもらうことが必要です。
(2) データの形式等についても、調整が必要です。
(3) まずは、前関係者にクラウドを利用してもらうことから初めましょう。
(4) データを一箇所に集めれれば、問題の見える化ができます。
発注数を計算する
(1)生産予想ではなく、担当者の理想的な発注数を計算させるようにします。
制限を入力できるようにする
(1)現場の担当者が発注する場合に予算等の制限がある場合には、これらを入力できるシステム構築が必要です。
(2)制限を入力すると、生産予定等にどのように影響するかを出力できる機能が必要です。
関係者を巻き込む
(1)例えば、材料を発注して郵送してもらうとすれば、「発注担当者」「取引業者」「配送業者」の各過程での判断が必要になります。
(2)生産量に影響を与える関係者を巻き込んで、サプライチェーン等の関係者にも、参加してもらう必要があります。
実際の流通経路をモデル化する
(1)例えば、材料を発注して郵送してもらうとすれば、「発注担当者」「取引業者」「配送業者」の各過程があります。生産量に影響を与える関係者との関係はモデル化します。
(2)発注するということは、各関係者にも、さまざまな要求をすることになります。その要求が見える化と、その要求が現実的かどうか(無理を強要していないか)をチェックする指標の設定も必要です。
(3)実際の生産量に影響を与える数字は入力出来るようにしておきます。例えば、仕掛りの品(組み立て中の商品)の数が、生産量に大きな影響を与える(ボトムネック)であれば、その数字も入力します。
共通の利益についてKPIを設定する。
(1)商品を注文する場合に、値段や納期等で、仕入れ業者と自社との間で利益相反が生じる可能性があります。
(2)両者のバランスを取りつつ、経営の合理化を見える化できるような指標(KPI)を設定し、これを表示する機能が有効です。
参考
ハーバードビジネスレビュー 2024年9月号94頁以下