【行動指針とビジョン】行動指針と具体例(2)
2024/08/23 更新
行動指針
(1)行動指針は、ビジョン(ミッション)を実現するために、社員が守るべき行動指針です。
(2)クレドと呼ばれることも、プリンシプルと呼ばれることもあります。
行動指針の具体例
行動指針の具体例としては、以下のようなものがあります。
1 意思決定
(1)当社は透明性を大切にします。混乱や動揺があっても、当社は全ての社員に重要な情報を共有します。
(2)「気骨を持て。異議を唱え、コミットせよ。」(アマゾン)
上司や同僚の顔色を伺わずに、思っていることは口に出して議論せよ、という意味です。
(3)「仕事が終わらない時は常にシェアすべし」(ピクサー)
自分できることろまで仕上げてから、他人の意見を聞くのではなく、早い段階で、他人の意見を聞くべき、という意味です。
(4)「話し合いの人数は、2枚のピザを一緒に食べる人数を上限とする。」(アマゾン)
2枚のピザを分け合う人数は、ある程度イメージできる。議論の人数は多すぎるとまとまらないので、その人数を上限として議論すべき、という意味です。
(5)「象、死んだ魚、嘔吐物」(エアビーアンドビー)
リーダーたるものは、誰もが気づいてあえて口にしないこと(象)、異臭を放つ不快な出来事(死んだ魚)、みんなのストレス(嘔吐物)をについて正々堂々と。
(5)「ほどほどの成果の人には、気前よく解雇時保証金を支払う。上司のご機嫌ではなく、会社にとって正しいことを目指せ。」(ネットフリックス)
上司の顔色を伺わずに、会社にとってよいと思うことをせよ、という意味です。
2 組織論
(1)同社の採用のHPには、採用の方針が記載されている。「立派な履歴書は歓迎しますが、我々(当社)はMBA取得者よりも、岩登りの旅を続ける人に賭けてみたいのです。」と記載されている。(パタゴニア)
専門家と、「専門知識がないが、アウトドアが好きで、かつ、新しい分野を学ぶ意欲の人」であれば、後者を採用する、という意味です。
(2)社員に対する文書には、解雇の方針が記載されている。「当社は家族ではありません。あなたはあなたの家族のもとでうまれました。「家族思考」は、成果を出せない社員をやめさせるのが難しくさせます。当社はチームです。」(シュッピファイ)
人柄のよい平均的な能力の者と、けんか腰のスーパースターがいるとすると、同社は、後者の社員を解雇する、という意味です。
参考
ハーバードビジネスレビュー2024年10頁以下