Q 「不適切な質問に対する異議」について教えて下さい。
2025/11/25 更新
「質問に対する異議」
(1)弁護士は相手方の弁護士の不適切な質問について、直接異議を申し立てる権利を持っていません。
(2)民事訴訟法規則によれば、質問を制限する権限は裁判官しかもっていません。
(3)不適切な質問に対する異議とは、裁判所に対し、相手方の弁護士の質問が不当であり、裁判所が制限すべきであるという申立となります。
| 民事訴訟法規則114条 1項 次の各号に掲げる尋問は、それぞれ当該各号に定める事項について行うものとする。 一 主尋問 立証すべき事項及びこれに関連する事項 二 反対尋問 主尋問に現れた事項及びこれに関連する事項並びに証言の信用性に関する事項 三 再主尋問 反対尋問に現れた事項及びこれに関連する事項 2項 裁判長は、前項各号に掲げる尋問における質問が同項各号に定める事項以外の事項に 関するものであって相当でないと認めるときは、申立てにより又は職権で、これを制限す ることができる。 民事訴訟法規則115条 1項 質問は、できる限り、個別的かつ具体的にしなければならない。 2項 当事者は、次に掲げる質問をしてはならない。ただし、第二号から第六号までに掲げる質問については、正当な理由がある場合は、この限りでない。 一 証人を侮辱し、又は困惑させる質問 二 誘導質問 三 既にした質問と重複する質問 四 争点に関係のない質問 五 意見の陳述を求める質問 六 証人が直接経験しなかった事実についての陳述を求める質問 3項 裁判長は、質問が前項の規定に違反するものであると認めるときは、申立てにより又は職権で、これを制限することができる。 |
「質問に対する異議」出し方
(1)弁護士は「異議あり。」と宣言したあとに、「相手方の弁護士の質問が不適切である。」理由について簡潔に述べることが必要です。
弁護士A
「〇〇ですか。」
弁護士B
「異議あり。本件は主尋問であり誘導尋問は禁止されます。」
裁判官
「原告代理人(弁護士A)ご意見は。」
弁護人A
「〇〇です。」
裁判官
「異議を認めます。」「原告代理人(弁護士A)、質問の仕方を工夫してください。」
| 裁判官 「異議に理由がありません。」「原告代理人(弁護士A)、質問を続けて下さい。」 |
参考
中村真「若手法律家のための民事尋問戦略」192頁以下






