Q 報連相(ほうれんそう)と何ですか。具体例を挙げて考えましょう。
2025/12/30 更新
報告、連絡、相談
(1)学生の時代は、自分の力量を超えた宿題が出ることはありませんでした。また、宿題は自分一人でするべきものでした。
(2)しかし、仕事では、新人もベテランと同じ仕事のクオリティーが求められます。しかし、新人だけでは、判断できないことが出てきます。したがって、適切なタイミングで上司に報告と、相談をすることが必要です。
(3)報連相(ほうれんそう)を具体例をあげて考えていきましょう。
上司
「裁判所に、紙タコを提出することになりました。この資料のコピーを頼めますか。」
新人社員
「はい。」
上司
「では、どういう工程に分けるか、を一緒に考えましょう。」
「まずは、この箱のなかにどれだけの紙タコがあるのか、年代別に分けて、それを一度、並び替えをしてもらえますか。」
新人社員
「分かりました。」
ポイント
(1)大きな仕事を分解して、誰がいつまでに、どこまで、何をやるかを考えます。
(2)仕事を始めるまえに、どうやって仕事をする予定なのか、A4の紙に書いてもらって確認する等の手法を使うことがあります。
(3)どの時点で、上司がチェックをするのか、期限や、チェックのタイミングが大切です。
(4)完成してから、チェックすると、全てやり直しの可能性があります。したがって、途中途中のチェックポイントを決めることも大切です。
(10分経過)
上司
「どうですか。」
「分けられましたか。」
部下
「ここが分からなくて。」
上司
「なるほど、〇〇しましょうか。」
ポイント
(1)どのタイミングで分からないところを上司に質問するかは、経験がいるスキルです。
(2)自分が考えて、形にしなければ、上司としても、「適切、不適切」の回答が出せません。
例えば、メモを作って、自分がどのように考えて、どういうところで迷っているのかメモを作るのもよい方法です。
(3)いったん、少しずつ進めてみて相談するのも一つの手です。
(4)不安に思ったら、1時間作業してから、聞くのもありです。
(5)不安に思っているので、作業を完了させてから聞くのは、よろしくありません。
全てやり直しになる可能性があるからです。
(6)どのタイミングで質問するかは、経験ですが、自分なりのメモを作っておき、「もう少し考えるべきだったのか。」それとも「早めに相談すべきだったのか。」を振り返りましょう。
(7)今回の上司は、新人社員に仕事を頼んだら、30分程度で一度聞く、というルールで動いています。よい上司でもあります。
部下
「すみません。1年分ができました。」
「ちょっと、チェックしてもらえませんか。」
上司
「ありがとうございます。」
(チェックする)
「ごめんなさい。この部分なんですが、文字が消えてしまって読みにくいです。」
「濃度の調整が必要です」
「順番も〇〇の順番にした方が分かりやすいです。」
「本当に申し訳ないのですが、作り直しをお願いしてもよいでしょうか。」
上司
「報・連・相は、仕事のクオリィーを上げるために行うコミニケーションです。」
「やり直しになりましたが、これは必要な過程だったと考え下さい。」
「私の方で、適切な指示を全て出せればよいですが、仕事はケースバイケースであり、完璧な指示はできません。」
「一定、時間作業してもらわないと、コメントができないです。」
「したがって、このように一定時間、作業してもらったことや、やりなしも必要な工程だと理解ください。」
部下
「分かりました。」
上司
「〇〇さんの仕事が丁寧なのは分かりました。本当に助かります。」
ポイント
(1)実際には、もう少し早めに途中成果物をチェックした方がよいケースであった。
(2)上司が、「3か月分だけコピーしたら相談して」と明確に指示していればより、適切だったかもしれない。
経験上は、「1時間作業したら、相談して」というタイミング指示の場合は、途中で電話対応等もしてもらったりすると、タイミングが不鮮明になりやすい。「書類で3頁ぐらい進んだら」というタイミングの指示も分かりやすい。
(3)やはり、ここでは上司が、30分ごとに様子を聞きに行く等の上司サイドでの管理が重要です。
(30分後)
上司
「たびたび、邪魔してごめんなさい。」
「作業していて、気になったことや、疑問はありませんか。」
部下
「例えば、〇〇があるんですか。」
上司
「あー。なるほど、その部分は付箋を貼っておいてもらえませんか。」
「後でチェックします。」
ポイント
(1)部下が報告してくれた後に、上司が「他に何か気になっていることはないか。」と追加で聞くことは大切です。
(2)報告するまでもないが気になっていることは、潜在的な問題(違和感)は一番大事な情報になります。
(3)これをチェックすることで、大きな問題を避けることができます。
1日1回、新人社員に声をかける
(1)上司と部下が特に内容を決めずに雑談する時間を確保する、雑相(ざつそう)というコミュニケーションが大切です。
(2)雑談する時間を確保することで、部下が上司に相談しやすい環境を作るとともに、トラブルを未然に防ぎます。






