ポイント 新人弁護士を同じ生き物だと思うことをやめましょう
2026/01/08 更新
新人弁護士の特徴
(1)新人弁護士は今まで学生でした。どうするべきか他人に聞くことはカンニングでした。自分で考えて行動します。
(2)新人弁護士は、司法修習でずっと見学ばかりをさせられてきました。自分だったらこうするのに、という根拠のない自信を持っています。自分で判断してよいと勘違いしており暴走しがちです。
(3)学生時代は、自分の力量以上の宿題が課せられることはありませんでした。分からなければ、教えてもらう環境にありました。
「質問したら答えてほしい。」「分からなければやりたくない。」「不安だったらやりたくない。」というのが本音です。
指示したことと全然違うものがでてくる。
1 現象
(1)新人弁護士あるあるです。指示したものと全然違うものが出てくることがあります。
(2)事務局に指示しても、こんなことにならないのに、「頭おかしいのか。」と思うことがあるかもしれません。
(3)新人弁護士は考える癖があり、自分の思考の前提で物事を聞いています。したがって、伝えたことを正確に聴き取れない現象が生じます。
(4)不安のためになかなか、作業ができず、作業を始めたときには、すっかり忘れてしまっています。
2 対策
(1)指示をしたときには、その指示の内容が正しく伝わっているかかならず復唱しましょう。
「私が説明した内容について、自分の口で説明してもらえますか。」と聞きましょう。
(2)メモをちゃんと取れているか確認しましょう。
定期的にメモが取れているのかを確認しましょう。抜き打ちチェックをする必要はありません。「今日の話がメモにとれているか、確認したいのでメモを見せて下さい。と定期的にお願いすればよいのです。」
(3)学習とは習慣です。したがって、正しくメモするクセが付くまで、何度も付き合いましょう。
新人弁護士は感謝もしない。
1 現象
(1)新人弁護士は「感謝もしない。」と感じることがあるのではないでしょうか。
(2)新人弁護士からすれば、「指導担当は仕事にダメ出しをして、ぼこぼこにしてくるサイコパス」です。
(3)新人弁護士からすれば、「恨みこそすれ、感謝してもらう。」のは難しいです。
2 対応
(1)新人弁護士に頼む仕事の範囲が広すぎる可能性があります。
(2)新人弁護士に頼んでよい仕事のリストを作って、それを少しずつ増やしてはどうでしょうか。
(3)新人弁護士に対し「ありがとう。」「助かった。」という感謝の言葉を伝えることが大切です。
新人弁護士は期限を守らない。
1 現象
(1)新人弁護士は、司法修習でずっと見学してきました。見ていると簡単そうに見えても、実際にやってみると難しいということはよくあります。
(2)「できる。」と言った手前、「できない。」とは言えません。期限のぎりぎりに書面を出してきて、指導担当が徹夜で手直しすることになります。
2 対応
(1)新人弁護士がまともな書面を作れるとは思わないのが現実的です。手直しをするのなら、最初の段階の方が効果的です。
(2)「2頁書いたら持ってきてもらう。2日に一回は見せてもらう。」など、途中成果物でのチェックが有効です。
新人弁護士は質問ばかりする。結局、作業はしない。
1 現象
(1)新人弁護士は分からなければ何でも質問してきます。答えていると仕事になりません。
(2)新人教育の本を読むと、「新人社員の質問には丁寧に答えよう。」と書いてあります。
2 対応
(1)「全部の質問に答えることはできない。まずは、指示に従ってほしい。」と命じましょう。
(2)質問全部には答えられないので、週に1度、30分と決めて質問時間を作りましょう。
(3)時間を決めることで優先順位の高い質問にだけしっかり答えるようにしましょう。
新人弁護士は言い訳ばかりする。
1 指導の不適切
(1)なぜ、ミスをしたのか、と聞いて言いませんか。
(2)「なぜ、ミスをしたのか分からない」からミスをするのです。
(3)人間は自分のミスを認めたくないものです。経験がない者が他責的な分析をするのも当然です。
2 対応
(1)ミスの有無は関係なく、時系列で事情を聞いていきましょう。
(2)ミスについては、「〇〇のときに〇〇すべきだったね。」と端的に指摘してあげましょう。
(3)オリジナルの仕事の約束リスト(例えば「、期限の3日前には一度上司に相談する。」、など)を作って一緒にチェックしていきましょう。
新人弁護士は使えない。
1 指導の不適切
(1)新人指導は難しい。新人弁護士は使えない。
(2)新人弁護士の能力をあげることはできません。
あげれるのは、指導担当者の指導力だけです。
2 対応
(1)余裕があれば、マニュアルを作るのがベストです。
(2)当然の前提を含めて、最初の最初のそのまた最初から説明することが必要です。
どこから、レクチャーするか、それが正にノウハウです。
(3)任せる範囲は限定し、それから少しずつ広げていきましょう。
(4)指導内容の振り返りには、マニュアルが不可欠です。






