契約書作成業務とヒアリング
2024/09/14 更新
契約書作成業務とヒアリング
(1)契約書の作成は、お客様が想像する契約書と、弁護士が作成しようとする契約書のイメージが一致しにくいものの一つです。
(2)何十頁もある契約書もあれば、A4で1枚の契約書もあります。何を作るのかしっかり打合せしないと、大変なことになります。
①お客様がイメージする契約書のサンプル
(1)お客様から、「契約書の作成」の依頼を受けたときには、お客様にサンプルとなりそうな契約書をインターネットで探してもらいましょう。
(2)これによって、作成すべき契約書のページ数が明確になります。
②契約書の作成業務の内容
(1)お客様が「契約書の作成」という依頼をしてくる場合には、以下のケースがあります。
契約書をいちから考えて作らないといけないケース(オリジナル作成)。
契約書のテンプレを多少いじる程度で作れるもの(契約書のチェック)。
お客様が相手との交渉している途中の契約書を何度もチェックするもの(実質は交渉サポート)。
(2)まず、納品した契約書について何度も手直しをさせられると、業務量が無限に増えます。
そこで、契約書を後日訂正する場合には、無料とするのは3回程度であることを明記しておきましょう。
(3)次に、お客様が相手との契約内容を交渉しており、その契約書について何度もチェックさせられるときもあります。この場合には、裏方から交渉をサポートする必要があり、膨大な時間がかかります。
このようなケースでは、1ヶ月3万円程度の相談料で、毎月◯円とする、等の交渉サポート(相談料)を別途約束しておく必要があります。
その他ヒアリング事項
契約書の作成について、その他のヒアリング事項は以下のとおりです
④契約書の目的
(1)トラブルの防止か、形だけのものか。
(2)取引の金額が小さいと、トラブルの防止のためだとしても、の分厚い契約書は実用的ではありません。
⑤取引上のよくあるリスク
取引上のよくあるリスクを聞いて、
⑥取引の数や、契約の締結の担当者
取引の数が多かったり、契約の締結の担当者が現場の人であれば、分厚い契約書は実用的ではありません。
毎回、契約ごとに細かい項目を書き直して使うイメージなのか、それとも、基本契約でざっくりやるのか。
⑦取引の力関係
取引先との関係上、契約書の加筆・修正を要求できるのか。できない場合には、そもそも契約を作る意味があるのか。
⑧取引の内容
例えば、リンゴを500円で売るビジネス
例えば、財務コンサルするコンサルティング契約
⑨暴力団排除条項の要否
「取引先が暴力団関係者であることが分かった場合には契約を解除します」との条項を入れるかどうか。