Q 利息、遅延損害金の計算はどうすればよいのか。
2025/09/01 更新
利息、遅延損害金の計算
(1)最高裁が、利息と遅延損害金の計算の仕方を示しています。
(2)具体的には、どう考えるのか、以下説明します。
https://www.courts.go.jp/tokyo/vc-files/tokyo/file/suk_risokukeisan_207.pdf
起算点
1 不法行為
例えば、令和5年3月3日に発生した交通事故
不法行為請求については、不法行為時(令和5年3月3日)から計算します。
2 遅延損害金
弁済日は令和5年3月末日
遅延損害金は翌日の令和5年4月1日から計算します。
利息の計算(うるう年以外の計算)
1 例題
令和5年3月24日から、令和7年8月3日(弁済日)までの利息を計算すして見ましょう
利息は3%とします。
2 年単位と、未満の日数で分けます。
年単位 | 令和5年3月24日から、令和7年3月23日まで | 2年間 |
未満の日数 | 令和7年3月24日から、令和7年8月3日まで | 133日 |
3 年単位の利息の計算
元本×2年×3%・・・・①
(年単位の計算ではうるう年を検討しない。)
(この時点では、1円未満の切り捨てを行いません。)
4 未満単位の利息の計算
元本×133日/365日×3%・・・②
(未満の日数計算ではうるう年を検討する。例えば、うるう年であれば、分母は366日となる。)
(この時点では、1円未満の切り捨てを行いません。)
5 合算
①+②を計算し、その合計について、1円未満を切り捨てる。
実際の日数 | 期間 | 利息の計算 | 備考 | |
年単位 | 令和5年3月24日から 令和7年3月23日まで | 2年間 | 元本×2年×3% ・・・・① | |
未満の日数 | 令和7年3月24日から 令和7年8月3日まで | 133日 | 元本×133日/365日×3% ・・・・② | (1)未満の日数計算ではうるう年を検討する。 (2)令和7年はうるう年ではない。 |
①+②の合計について 1円単位を切り捨てる。 |
利息の計算(うるう年の計算)
1 例題
令和5年3月24日から、令和6年8月3日(弁済日)までの利息を計算すして見ましょう
利息は3%とします。
2 年単位と、未満の日数で分けます。
年単位 | 令和5年3月24日から、令和6年3月23日まで | 1年間 |
未満の日数 | 令和6年3月24日から、令和6年8月3日まで | 133日 |
3 年単位の利息の計算
元本×1年×3%・・・・①
(年単位の計算ではうるう年を検討しない。)
(この時点では、1円未満の切り捨てをしない。)
4 未満単位の利息の計算
元本×133日/366日×3%・・・・②
(未満の日数計算ではうるう年を検討する。例えば、うるう年であれば、分母は366日となる。)
(この時点では、1円未満の切り捨てをしない。)
5 合算
①+②を計算し、その合計について、1円未満を切り捨てる。
実際の日数 | 期間 | 利息の計算 | 備考 | |
年単位 | 令和5年3月24日から 令和6年3月23日まで | 1年間 | 元本×1年×3% ・・・・① | |
未満の日数 | 令和6年3月24日から 令和6年8月3日まで | 133日 | 元本×133日/365日×3% ・・・・② | (1)未満の日数計算ではうるう年を検討する。 (2)令和6年はうるう年 |
①+②の合計について 1円単位を切り捨てる。 |
最高裁が示している計算方法

(https://www.courts.go.jp/tokyo/vc-files/tokyo/file/suk_risokukeisan_207.pdf からの引用)