Q 反対尋問や、再主尋問で質問できることに制限がありますか。
2025/11/25 更新
反対尋問
（１）反対尋問は、主尋問の内容や、証人の証言の信用性に関することしか質問できません（民事訴訟規則１１４条１項２号）。
（２）したがって、陳述書にも主尋問にも関係ない事情を反対尋問で聞くことには異議を出せます。
| 「異議あり。主尋問とは関係ない質問であり、反対尋問の範囲を超えています。」と異議が出せます。 |
参考
中村真「若手法律家のための民事尋問戦略」２１３頁以下
再主尋問
（１）再主尋問は、反対尋問で聞かれたこと以外には質問できないのが原則です（民事訴訟規則１１４条１項３号）。
（２）もっとも、再主尋問としては、主尋問で聞き忘れたことを聞き直すことがされることがあります。もっとも主尋問をする権利を有する者が、再主尋問でこれを聞くことを禁止する運用はされていないのが実情です。
| 民事訴訟法規則１１４条 質問の制限 １項 次の各号に掲げる尋問は、それぞれ当該各号に定める事項について行うものとする。 一 主尋問 立証すべき事項及びこれに関連する事項 二 反対尋問 主尋問に現れた事項及びこれに関連する事項並びに証言の信用性に関する事項 三 再主尋問 反対尋問に現れた事項及びこれに関連する事項 ２項 裁判長は、前項各号に掲げる尋問における質問が同項各号に定める事項以外の事項に関するものであって相当でないと認めるときは、申立てにより又は職権で、これを制限することができる。 |
参考
中村真「若手法律家のための民事尋問戦略」１４８頁以下
