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弁護士業務の流れ

Q 訴訟上の和解に、被告本人を連れてきた方がよい場合とは、どんな場合か。そして、どのように話を進めたらよいのか。

2025/12/04 更新

訴訟上の和解

(1)訴訟の進展を考えると、ここで和解した方が依頼者にとって得である。

(2)しかし、依頼者が和解に納得しない。

(3)和解を拒否するにしても、依頼者が決めて、不利益を覚悟するべき

 そんなときには、私は依頼者に和解期日に同席してもらいます。

訴訟上の和解の和解の進行

裁判官

 「本日はよろしくお願いします。」

裁判官

 「本日は、被告本人も出席ですね。」

被告代理人

 「はい。被告人本人の〇〇さんです。」

裁判官

 「先日提案させて頂いた和解案について、被告からは、検討中とうかがっております。」

 「したがって、本日も、個別にお話を聞く、ということでよいでしょうか。」

原告代理人

 「はい。」

被告代理人

 「はい。」

裁判官

 「それでは、被告代理人と個別にお話します。原告代理人は退出して下さい。」

原告代理人

 「はい。」

裁判官

 「それでは、会議室をロックしました。」

 「被告代理人。本日、被告代理が被告本人を連れてこられた趣旨を教えて下さい。」

被告代理人

 「裁判官から和解案を頂きましたが、被告代理人としては、和解すると決めきれておりません。」

 「代理人というものは、依頼者の意向を無視して、和解を承諾することも、和解を拒否することもできません。」

 「したがって、本日は、被告本人に訴訟に参加して頂き、どうするか決めてもらおうと思っています。」

裁判官

 「それでは、私から、和解案について説明すればよいでしょうか。」

被告代理人

 「はい。お願いしたいです。」

 「その前に、私の方から、被告本人にどこまで説明しているのかを説明させて頂きます。」

 「そのうえで、裁判官に補足頂いた方が、円滑かと考えます。」

裁判官

 「それでは、お願いします。」

被告代理人

 「はい。先日、私の方から、被告本人に〇〇と説明させて頂いております。」

裁判官

 「問題点等や、ご懸念が理解できました。簡潔な説明ありがとうございます。」

 「それでは、私の方から、和解案について承諾した方がよい理由を説明させてもらいます。」

 「〇〇〇〇」

被告代理人

 「今、裁判官がおっしゃったことについて、少し補足すると、〇〇ということです。」

 「裁判官、解釈に間違いありませんか。」

(1)和解において、和解するかどうかを決めるのは本人です。
(2)弁護士の仕事は、法律の問題を分かりやすく説明すること、依頼者のとれる選択肢を説明することです。


  和解内容のメリット、
  和解内容のデメリット
  和解なかった場合の結末の予想(現在、本人がとれる選択肢のメリット、デメリット)
  を説明します。

裁判官

 「いいえ。ご説明どおりです。」

被告代理人

 「〇〇さん(被告本人)。今思っていることを教えてもらえませんか。」

被告

 「裁判官は知らないと思いますが、〇〇〇で。」

 和解において、当事者は感情的な話をしがちです。
 5分から10分は、被告に話してもらいましょう。

被告代理人

 「〇〇さん(被告本人)。少し待ってください。」

 「和解では、ルールがあり、和解するのかしないのか、2つしか選択肢はありません。」

 「どうしましょうか。」

 「私としては、正直に言えば、和解を承諾したほうが良い、と思っています。」

裁判官

 「もうすこし、考える時間が必要ですよね。」

 「今度は、私が、原告代理人と話しますので、交代をお願いできますか。」

 「大丈夫だとは思いますが。原告が和解に承諾するという話に変更がないか確認する必要もあります。」

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裁判官と原告代理人が話をする。

次に、再び、裁判官と被告代理人と話をする。

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この間に、被告代理人と被告本人は、和解を承諾するのか、

それとも、和解を拒否して訴訟を選択するのか考えることになります。

もちろん、「もう一度、考えたいという回答もありえます。次回期日をもう一度だけ入れてほしい。」

という回答もありえます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

裁判官

 「原告代理人に確認しました。原告が和解に承諾するという話に変更がないとのことでした。。」

 「被告のご意見を聞かせて下さい。」

被告代理人

 「被告本人と話しましたが、結論は〇〇です。」 

裁判官

 「なるほど、分かりました。」

これが、現在の弁護士業務の和解期日のリアルです。

 

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