Q ハラスメントの調査のヒアリングについて、どんなコツがありますか。
2025/03/12 更新
ハラスメントの調査とヒアリング
(1)ハラスメントの調査は、相談者、第三者、加害者に話を聞いていくことになります。
(2)ヒアリングは以下のように聞いていきます。
①いつ、どこで、誰が、何をしたのか、を聞きます。
(1)ヒアリングは、結局、いつ、どこで、誰が何をしたのか、を聞くことです。
(2)できるだけ細かく聞いていきます。
②前の前の前の事実から聞きます。
(1)入社日や、その後の仕事内容から聞いてもよいかもしれません。少し周り道した方が、お互いに「練習」となります。
(2)本題に入る前に、相談者がどこで、どんな仕事を、誰としているのか、も聞いてみましょう。
1 自己紹介 (1)私、山田透(以下、「私」)は、前職では、不動産の営業をしていました。 (2)令和6年3月に、私は、前職と退職し、5月に◯◯社に入社しました。 (3)入社後の仕事は◯◯でした。 2 職場のメンバー (1)◯◯社に入った後の仕事場は、本社ビルの4階です。 (2)入社後の業務は、◯◯でした。 (3)この部署の部長はAさんです。そして、私の指導担当になったのがBさんでした。 (4)私はBさんに、2ヶ月に1度、食事に誘われるようになりました。私がはじめて食事に誘われたのは、◯年◯月です。 (5)その後は、◯◯にも誘われました。 |
③ヒアリングした事実に基づいて証拠を見せてもらいましょう。
(1)メールやラインがあれば、これを見せてもらいましょう。
(2)指導での「暴言」が問題となるのであれば、録音を頼みましょう。
(3)一緒に、証拠を探しましょう。
(4)中間報告で、弁護士事務所に相談できるのであれば、どんな証拠を集めればよいのか聞きましょう。
弁護士は紛争(証拠集め)になれていますので、適切なアドバイスが期待できます。
④被害者が目撃者から聞いた話をぶつけて、(ア)何が事実で、(イ)何が事実でないのか、細かく聞きましょう。
(1)Aさんからは、「◯日に、食事に誘われてた。」と聞いています。これは事実ですか。
この食事を誘った時間帯は、「◯◯ですか。」
「仕事のコツを教える。」と誘ったのですか。
(2)事実を細かく分けて、聞きましょう。
①争いの有る事実と、②争いの無い事実について分けましょう。
(3)その後に、メールやライン等で分かる事実から、②争いの有る事実についても判断していきましょう。
第三者の話をぶつけるときのテクニック 質問者 「Aさんは、Bさんとトラブルになっていますか。」 「Aさんは、Cさんとトラブルになっていますか。」 「Aさんは、Dさんとトラブルになっていますか。」 Aさんの回答 「いずれもトラブルはありません。」 質問者 「そうしますと、Bさんには、Aさんにとって不利益な嘘をいう動機はないですよね。」 「そうしますと、Cさんには、Aさんにとって不利益な嘘をいう動機はないですよね。」 「そうしますと、Dさんには、Aさんにとって不利益な嘘をいう動機はないですよね。」 Aさんの回答 「そうなりますね。」 質問者 「実は、Dさんから、『◯◯』と聞いているのですが、心当たりはあります。」 Aさんの回答 「それは、、、、、」 質問者 「細かく聞かせて下さい。」 質問者 「◯日に、◯◯のレストランにDさんと二人で食事に行ったのか事実ですか。」 「この食事ですが、その食事に誘ったのは、前日の◯日でよいですか。」 「食事に誘うときには、仕事のコツを教える、と誘ったのですか。」 |
⑤台本を用意する
(1)質問をするときは、質問の台本を用意しましょう。
(2)弁護士は紛争(証拠集め)になれていますので、台本を見てもらえれば、適切なアドバイスが期待できます。