Q 刑事事件の控訴審の流れについて教えて下さい。
2025/08/04 更新
刑事事件の控訴審
刑事事件の控訴審では、以下の手続が必要です。
(1)控訴審は、以下のように進行します。 控訴趣意書の提出期日までに控訴理由書を提出 ↓ 事実取調請求書・弁号証の提出 ↓ 第一回期日 (第一回期日で、結審となるのが通常です。) ↓ 判決期日 (2)控訴審では、否認事件でも、第一回期日で結審となり、次回期日に判決で終了します。 |
事件の受任
(1)控訴の国選の担当日に、大阪弁護士会の地下1階の日本司法センターの国選弁護受付まで出向いて、案件を選んで受任する。
(2)国選弁護受付にて、判決と国選弁護人候補指名通知依頼書と請書を受け取る。
請書の提出
裁判所(担当の書記官室)に請書を提出することが必要です。
原審の弁護人から刑事記録を預かる
(1)控訴審では、第一審の弁護人から刑事記録を借りるのが通例です。
(2)判決に記載されている、第一審の弁護人に電話して、刑事記録を借ります。
公判記録の謄写申請をする
(1)証拠カードや、公判の証人尋問、被告人質問等は、第一審弁護人は持っていないことが多い。
(2)刑事事件の期日の記録(尋問調書を含む)は、裁判所か管理する記録です。
(3)裁判所が管理する記録は、司法協会に依頼して謄写の申請をします。
大阪出張所 |
所在地 大阪府大阪市北区西天満2-1-10 大阪高等・地方裁判所庁舎1階 電話 06-6363-1290 営業時間 午前9時~午後5時 |
控訴趣意書の提出
提出先
期限内に、裁判所(担当の書記官室)に控訴趣意書等を提出します。
控訴趣意書の枚数
(1)控訴趣意書は、「裁判所提出用として5通」を用意する必要があります。
(2)控訴趣意書は「弁護人控え1通」、「検察官提出用1通」を含めて7通用意する必要があります。
(3)検察官提出分の控訴趣意書も裁判所に提出します。
受領印
(1)控訴趣意書については弁護人控えを持参し受領印を押してもらいます。
(2)控訴趣意書の提出期限の順守を明確にするためです。
その他
(1)進行予定表、事実取調べ請求書、証拠カード、弁号証(裁判所分)について各1通を裁判所に提出します。
(2)進行予定表、事実取調べ請求書、証拠カード、弁号証(検察官分)を検察官にFAXします。
(3)控訴趣意書(検察官提出用)は裁判所に提出します。これに対して、進行予定表、事実取調べ請求書、証拠カード、弁号証(検察官分)は、検察官にFAXする形で提出します。
証拠カード、弁号証
(1)公判日に、証拠カード、弁号証を持参する必要があります。
(2)裁判所用、検察官用として2通用意する必要があります。
ます。
期日請書
(1)控訴趣意書を提出後に、裁判所から連絡があります。
(2)裁判所と期日の調整をしてから、期日を決めます。
控訴審の公判日
第一回期日(第一回期日で、結審となるのが通常です。) ↓ 第二回期日(判決期日) |
判決
(1)民事事件と異なり、刑事事件では申請がなければ、判決謄本は交付されません。
(2)被告人が希望する場合や、控訴する場合には、原判決の検討が必要であるから、判決謄本の交付の申請をする必要があります。
(3)判決謄本交付申請書を作成して、裁判所に提出する必要があります。