【聞く】初回接見で、ヒアリングするべきことは何か。
2023/10/14 更新
初回接見のヒアリング
初回接見は、以下のことで聞きましょう。
1 逮捕経緯
いつ、どのような状況で逮捕されたのですか。
2 認否
勾留状に記載された事実を実際に事実として認めているか。
3 共犯者の有無
共犯者がいるのか。
共犯者がいると、接見禁止処分がされやすくなります。
4 示談
(1)示談できるのであれば、素早く動く必要があります。
(2)被疑者を説得するかどうかを考えなればなりません、。所持金や、預金も聞いておきましょう
被害者に損害が出ているのか。その損害について示談金を出せるのか、を聞きます。
5 前科と余罪
(1)前科の有無によって、今後の処分予定を予想できます。
例えば、執行猶予を考えるとときの5年の計算は、刑の終了から計算します。前刑がある場合には、刑務所を出た日を聞いておきましょう。
(2)余罪があれば、再逮捕の可能性があります。身体拘束期間を良そうするのに大切なことです。
最近、警察とトラブルになったことはないか。家宅捜索された場合に、違法なものが見つかったりしないかを聞きましょう。
6 接見禁止処分
(1)接見禁止の有無を聞いて下さい。
例えば、共犯事件の場合、面会を自由に認めると、面会人が各共犯者から話を聞いて口裏を合わせるおそれがあります。その他の理由で面会できる者が制限されるのが接見禁止です。奥さんは面会できるが、それ以外の人間は面会できないという接見禁止もあります。
(2)被疑者本人に聞いてもいいですが、警察の留置担当者に聞くこともできます。
(3)国選の場合には、法テラスの書類に、接見禁止処分の有無が記載されています。
下記の場合には、チェック欄が空欄ですから、接見禁止処分がないことになります。もちろん、記載だけで判断せずに、被疑者本人に聞くことも大切です。
7 同居の家族の有無、連絡先
(1)一人で生活していますか。同居の家族はありますか。
(2)家族の連絡先を教えてもらえますか。
家族に伝えることはありますか。
(3)一人暮らして、刑務所に行くことが確定している場合には、部屋の退去を検討しなければなりません。
8 仕事の有無、職場への連絡の必要性
(1)職場には、逮捕されたことは伝わっていますか。
(2)無断欠勤のままであれば、解雇される可能性があります。
9 借家か、自宅か。
借家である場合には、家賃の不払いの問題、賃貸人が部屋を片付けて物が無くなる問題、空家賃(一人暮らして、刑務所に行くことが確定している場合には、家賃がもったいない)等の問題があります。
10 その他
①民事の損害賠償請求の問題
②外国人の場合には在留資格の喪失の問題。
③交通事故の場合には運転免許の取消、保険の有無
④本件による会社の退職の可能性
書式(接見時チェックシート)
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