Q 従業員の給与が差押えられました。この従業員が退職したら困ります。何か手はないですか。(第三債務者・会社の立場で)
2025/09/20 更新
このページを印刷債権差押命令・従業員の給与の差押(会社の立場で)

従業員の給与が差押えられました。この従業員が退職したら困ります。何か手はないですか。?

残念ながら、従業員への給与を法律にしたがって、債権者にお支払いし、その分、従業員の給与を減らさざるをえません。
従業員を退職させて、外注として支払うのはどうでしょうか。

従業員の給与が差押えられました。この従業員が退職したら困ります。
従業員を退職させて、外注として支払うのはどうでしょうか。

それは、脱法行為なので辞めた方がよいです。
バレた場合には、会社がその分の金額を債権者にお支払いする必要が出来ています。
ポイント
〇 従業員の給与の差押があると、会社は、法律にしたがって、その金額を従業員に支払う必要があります。
〇 会社がこれを拒否したり、違法に支払わなかった場合には会社が支払い義務を負います。
給与の差し押さえを原因に、従業員のモチベーションが下がっています。どうしたらよいのか。

従業員の給与が差押えられました。これが原因で給与の4分の3に減りました。
従業員のモチベーションががっています。
どうしたらよいでしょうか。

中小企業の場合、給与も高くなく、差し押さえが原因で、従業員のモチベーションが下がることはよくあります。
経営者の立場では、これは予期できる話であり、従業員と先々のことを話し合うべきです。
もっとも、給与の差し押さえを原因で「解雇」はできません。(なお、仕事の質が下がれば、仕事の質が下がったことは、解雇理由にはなります。)
従業員の立場でも、給与が下がっては生活できません。
従業員も本音では、「退職して、次の仕事を探すしかない。」と就職活動する人も多いです。
早々に、従業員と話し合うのがよいでしょう。退職日を話し合って、そこから失業保険で生活してもらった方が経済的にメリットがあることが多いです。
ポイント
〇 従業員の給与の差押えがあると、従業員の給与が下がる。
〇 給与の差押えが原因で、従業員のモチベーションが下がることはよくある。
〇 会社は、従業員の給与の差押えを原因として従業員の解雇はできない。
〇 従業員も本音では、「退職して、次の仕事を探すしかない。」として、就職活動をする人は多い。
早々に、従業員と話し合うのがよいでしょう。