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経営者保証ガイドラインの利用の要件(その2)

2024/05/29 更新

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経営者保証ガイドライン

(1)法人を破産させた場合、今までは、経営者も一緒に破産する必要がありました。

(2)経営者保証ガイダラインを利用した活用した、経営者の債務整理の方法があります。

(3)同手続は、金融機関に対して、個人破産と同基準で任意で支払うことにより債務免除をしてもらう手続きです。

経営者保証ガイドラインの利用の要件

(1)経営者ガイドラインを利用して、経営者の債務整理をするのであれば、後述の要件を満たす必要があります。

(1)具体的には、「経営者保証に関するガイドライン(GL)に基づく保証債務整理(一体再生型) GL要件該当性及び弁済計画案等の御説明」の書式どおりですので、これをチェックする方が分かりやすいです。

日弁連のHP

 https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/activity/resolution/chusho/tokutei_chotei/tebiki_1-08-1.docx

具体的な要件

主債務者 

(1)主債務者(会社)が中小企業であること

(2)主債務者(会社)について破産手続等の法的整理手続が開始されていること

保証人等の要件

(1)保証人が個人であり,主債務者である中小企業の経営者等であること

(2)主たる債務者及び保証人が反社会的勢力ではなく,そのおそれもないこと

誠実性

(1)主債務者(会社)及び保証人(会社経営者)の双方が弁済について誠実であり、財務情報等を適時適切に開示していること

(2)対象債権者(金融機関等)との間で良好な取引関係が構築されてきたこと

(3)不健全な経営等をしていないこと

破産手続と比べて支払額が多いこと

(1)弁済案が、対象債権者(金融機関等にとって、破産手続による配当よりも多くの回収を得られる内容であること

破産手続の免責不許可事由等がないこと

(1)破産法第252条第1項(第10号を除く。)に規定される免責不許可事由がないこと
(2)著しく不利益な条件で債務を負担したり,又は信用取引により商品を購入し著しく不利益な条件で処分してしまったことがないこと(破産法第252条第1項第2号)
(3)一部の債権者に特別の利益を与える目的又は他の債権者を害する目的で,義務ではない担保の提供,弁済期が到来していない債務の弁済又は代物弁済をしたことがないこと(破産法第252条第1項第3号)
(4)当時の資産・収入に見合わない過大な支出又は賭博その他の射幸行為をしたことがないこと(破産法第252条第1項第4号)
(5)偽他人の名前を勝手に使ったり,生年月日,住所,負債額及び信用状態等について虚偽の事実を述べて,借金をしたり,信用取引をしたことがないこと(破産法第252条第1項第5号)

弁済計画が保証人(経営者)にとっても合理的であること

(1)対象債権者(金融機関等)への支払いに加えて、それ以外の債務の支払いをしても、保証人(経営者)が経済的に立ち直れる合理的なものであること

 例えば、経営者ガイドラインを利用して、対象債権者(金融機関等)への支払を免除してもらっても、その他の債務が多数残ってしまい、その後の分割払い等の計画が現実的ではない場合には、経営者ガイドラインによる債務整理は認められません。

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