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故人(被相続人)のお金を預かるときの注意点(2)

2024/03/18 更新

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家族からお金(預金)の管理を任されたときの注意点

家族の身の上の世話をするには、お金(預貯金)を預からざるを得ません。

トラブルにならないためには、どうしたらよいでしょうか…

故人が亡くなった後に、故人の身の上の世話をしていた相続人が、今まで故人と疎遠だった相続人から訴えられるケースがあります。

兄弟仲が悪いなど、相続人どうしの関係が悪いと、大きなトラブルになります。

トラブルを防ぐ方法を確認しましょう。

トラブルを防止する方法

家族からお金(預金)の管理を任されたときの注意点を裁判例から考えます。

補足

以下、故人を本人と呼びます。

以下、故人の身の上の世話をしていた相続人を監護相続人と呼びます。

他の相続人の有無

お金(預貯金)を預かる場合、自分以外の相続人がいればトラブルになる可能性があります。

お金を預かる方に遺言を書いてもらい、遺言にて自分に財産を全て譲ってもらう方法もありえます。

後見制度

後見制度を利用すれば、裁判所がチェックしてくれます

兄弟仲が悪いなど、相続人どうしの関係が悪い場合には、後見制度の利用を検討してもよいかもしれません。

通帳の管理を始めた時期、管理する通帳の明確化

後日、通帳の管理を始めた時期、管理していた通帳がどれか、問題になります。

可能であれば、通帳を預かった日付と、どの通帳を預かるのか、明記した同意書を書いてもらいましょう

預かった通帳と、本人が今後も利用する通帳を分けましょう。上記のように、どの通帳を預かるのか、明記した同意書を書いてもらいましょう。

お金を引き出すときの工夫

本人の生活費は、生活費だと分かるように毎月定額を引き出しましょう

できるだけ、口座引き落としやカードを利用して、何に使ったか明確になるようにしましょう。

記録の必要性

領収書、レシートは保管しておき何にお金を使ったのか記録を残す必要があります。

本人の葬式費用

葬式費用は、本人の相続財産から当然支出されるものではありません。

本人から、「相続財産から葬式費用を支出してほしい。」という依頼があれば、「私が死亡したとき、私の葬式費用として、200万円を私の●●の口座から引き出して支出してください。」という旨を明記した同意書を書いてもらいましょう

監護相続人名義の不動産の改装費

例えば、本人が退院後に、監護相続人の家で生活するために改装費を支出する場合には、金額は高額ですので、本人の承諾を証拠化しておきましょう

具体的には、本人に「家の改装費が500万円になるが、〇〇(本人)の預金から支出してよいか。」と聞いてその旨を説明して録音したり、「▲▲(監護相続人)の自宅の改装費200万円を私の●●の口座から引き出して支出して下さい。」という旨を明記した同意書を書いてもらいましょう。

無理やり書かせたのではないかとトラブルになるケースもあるので、録音と同意書は両方あった方がよいでしょう。

録音する場合

録音するケースでは、今日の日付を聞いたり、「なぜ、〇〇▲▲(監護相続人)の自宅を改装することになったのか。」を質問して、本人に判断能力があったことも証拠化しましょう。

本人の承諾、もしくは、贈与

監護相続人の生活費、自宅の修理監護相続人の自宅の修理、監護相続人の子供の学費、監護相続人名義の自動車購入代など、監護相続人のために使われた支出については、監護相続人が「本人の承諾」もしくは、「本人からの贈与」を立証しなければなりません

上記と同じく、録音と同意書を残しましょう。

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