判例(犯罪利用預金口座等として取引停止措置が講じられた預金口座に対して、強制執行された場合に、その口座名義人の債権者は、強制執行の請求権について存在しないとして、請求意義の訴えを提起することができる。)
2026/03/31 更新
このページを印刷犯罪利用預金口座等としての取引停止措置
振り込め詐欺救済法により、警察や弁護士は銀行に対し、その口座が犯罪に利用されているとして、その口座の取引の停止を申し立てることができます。
同申し立てがあれば、金融機関は当該口座を引き出せない措置をとります。
犯罪利用預金口座等としての取引停止措置がされていたとしても、同口座に対する強制執行をする効力はありません。
凍結口座への不当強制執行
支払督促制度を利用して、凍結口座に対し不当な強制執行をして、現金を回収する被害が多発しました。
令和7年2月には、最高裁が全国の裁判所にそのようなことが起きているとの情報提供をしました。
請求異議の訴え
強制執行の段階で、強制執行の請求権について存在しないと争うのは請求異議の手続です。
請求異議の訴えができるのは、その請求権の債務者だけでなく、その債務者の債権者も債権者代位権の行使として請求異議の訴えを提起できます。

なお、強制執行の存在を知る機会があるかと考えれば、民事保全等の手続をしていなければ、他の債権者の強制執行の存在を知ることは難しいでしょう。
福岡地裁令和7年5月13日(判例タイムズ1536号210頁)
犯罪利用預金口座等として取引停止措置が講じられた預金口座に対して、強制執行された場合に、その口座名義人の債権者は、強瀬執行の請求権について存在しないとして、請求意義の訴えを提起することができる。
支払い督促に基づく強制執行については、請求異議の訴えにおいて、その債権者がその債権が存在することを立証する必要があり、その主張、立証がないとして、請求異議の訴えが認容された。
参考
判例タイムズ1536号210頁






