不貞による慰謝料
2024/12/11 更新
このページを印刷不貞による慰謝料
夫の不貞行為が判明した場合、誰に慰謝料を請求できますか。
夫婦の一方が第三者と不貞行為に及んだ場合、夫婦の他方は夫婦の一方に慰謝料請求できるほか、第三者にも慰謝料を請求することができます。
不貞による慰謝料
不貞による慰謝料は、離婚慰謝料(破綻慰謝料)と、個別慰謝料に分かれます。
離婚慰謝料(破綻慰謝料)
離婚慰謝料(破綻慰謝料)は、当該事由により離婚に至ったときの慰謝料です。
離婚慰謝料の消滅時効の起算点は離婚時(から3年)です(最判昭和46年7月23日)。
離婚慰謝料の遅延損害金の起算点は、離婚成立時です(最判令和4年1月28日)。
離婚慰謝料は、不貞慰謝料より金額が大きくなり、200万円が基準となります。特段の事情がなければ200万円、特段の事情があればこの額が上下するイメージです。
個別慰謝料
離婚に至らなかった場合の、慰謝料を個別慰謝料と呼びます。
個別慰謝料の消滅時効の起算点は、不貞の事実等を知った時から(3年)です。
離婚慰謝料の遅延損害金の起算点は、不貞行為時です。
個別慰謝料の慰謝料は、100万円ぐらいが相場となります。特段の事情がなければ100万円、特段の事情があればこの額が上下するイメージです。
参考
判例タイムス1498号39頁