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有限責任事業組合

2024/08/12 更新

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有限責任事業組合

(1)有限事業責任組合は、有限責任事業組合法によって設立した組合です。
(2)株式会社の有限責任と、民法の組合の柔軟性(組織運営の自由)の両方の間をとった制度です。

登記

(1)有限責任事業組合の設立には、登記が必要です(有限事業責任組合法8条1項)。
(2)これは、株式会社と一緒です。

有限責任

(1)株式会社では、代表取締役か個人保証をしていない限り、会社の借金は会社の借金であり、代表取締役等が個人責任をことはありません。
(2)有限責任事業組合では、組合員その出資の価額を限度として、組合の債務について個人責任を負います(有限責任事業組合法第15条)。
 しかし、組合員が、組合契約書どおりに、同組合に出資をしていれば、組合の債務について負いません(有限責任事業組合法第15条)。
 加えて、組合員が、組合契約書どおりに、同組合に出資をしていなくても、本来出資すべき金額の限度でのみ、組合の債務について責任をおうことになります(有限責任事業組合法第15条)。

民法の組合と無限責任
(1)民法上の組合は無限責任を負います。つまり、組合の債権者は、各組合員に対し、その損失分担の割合で(債権発生当時にその損失分担割合を知らないときには平等の割合で)請求ができます(民法675条)。
(2)民法上の組合に対する判決(債務名義)の効力は、民事訴訟法115条1項2号により組合員に全員に及びます。

議決権と配分

(1)株式会社では、出資に応じて株式が発行されます。そして、議決権や配当は、その株式の比率に応じて株主が取得します。
(2)有限責任事業組合では、組合契約によって、議決権や配当は、その出資金額にしばられずに決めることができます(有限責任事業組合法第12条、第33条)。

課税

(1)株式会社では、株式会社の利益について法人税が課税されます。
(2)有限責任事業組合では、組合には課税されず、組合員(出資者)に直接課税されます。

法人格

(1)有限責任事業組合には、法人格はありません。
(2)誰かと契約するときは有限責任事業組合の名前で契約をすることはできません。
(3)有限責任事業組合の肩書きをつけた組合員の名前(個人名)で契約をしなければなりません。
(4)有限責任事業組合の名前で不動産の登記名義人となることもでず、組合員全員の共有組合員の共有名義として登記されます。
 共有名義の登記の場合には、組合員が勝手に持ち分を処分をしたり、組合員に対する債権者が持ち分を差し押さえるリスクがあります。そのため、「特約 有限責任事業組合契約に基づく共有物不分割」のように共有物分割禁止の定めの登記をすることができます。

共同事業性の要件

(1)本来、民法の組合では無限責任を負います。つまり、組合の債権者は、各組合員に対し、その損失分担の割合で(債権発生当時にその損失分担割合を知らないときには平等の割合で)請求ができます(民法675条)。
(2)しかし、有限責任事業組合は、共同事業性の要件を満たす限りにおいて、有限責任となります。
(3)共同事業性とは、重要な意思決定は全員一致で決定し、業務執行に全員参加が参加することをいいます。

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