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知財調停

2023/11/07 更新

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知財調停

知財調停はどのような調停制度ですか。

知財調停は知的財産の紛争を専門に取り扱う調停制度です。

知財調停を取り扱う裁判所は東京地方裁判所または大阪地方裁判所にしかありません。

取り扱う紛争の範囲

特許権、意匠権、商標権、著作権、不正競争防止法違反をめぐる知的財産の紛争を取り扱います。

管轄

知財調停を取り扱う裁判所は東京地方裁判所または大阪地方裁判所にしかありません。

調停は話し合いの手続きであり、相手方が欠席等すればそれで終了していまします。つまり、相手方が調停手続に出席してもらう姿勢をもってもらわなければ話が進みません。

相手方が知財調停に参加する場合(もしくは、参加してもらえそうな場合)に知財調停を申し立てることになります。

例えば、申立時点で管轄合意が出来ていなくても、管轄合意書(知財調停で紛争を解決する旨の文書)を後日出すことも認められます。

例えば、相手方が知財調停に合意してもらえそうな場合には、そのことを裁判所に伝えて、裁判所から「知財調停に参加するか」を聞いてもらうこともしてもらえます。

知財調停の特徴①(専門)

知財調停を運営する調停委員は、知財専門部の裁判官、知的財産の経験豊富な弁護士、弁理士が務めます。

訴訟に至れば判決を言い渡す裁判官と知財財産の専門家が見解を示しながら、知財調停を運営することから、裁判基準での解決案が示されることになります。

知財調停の特徴②(早期解決)

知財調停は、3回までの期日で解決を目指しています。

8割の事件が3回以内の期日で終結しています。

平均の審理期間も約5か月であり、知的訴訟の第一審の平均審理期間が約15か月ですので、3分の1となっています。

なお、知財調停は3回を超えて期日が開かれることがあります。

知財調停の欠陥

調停手続ですので、当事者のどちらかが調停案に納得しなければ、解決しません。
その場合には、訴訟等で初めからやり直さなければならなくなるリスクがあります。

したがって、①調停案(見込み)を正確に予想し、②依頼者とこれに納得できそうかどうか、②相手方も、その案に納得しそうかどうか、を予想する必要があり、専門家としての力量が大切になります。

参考

判例タイムズ1499号42頁以下

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