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訴訟費用

2023/10/16 更新

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訴訟費用

(1)(民事訴訟法62条のいう)訴訟費用(以下、「訴訟費用」とよびます)は、弁護士費用が含まれません。

(2)訴訟費用は、訴訟提起のさいに、(裁判所に提出する)収入印紙、切手等のことをいいます。

訴訟にかかる費用

(1)例えば、「貸した100万円を返してほしい。」と訴訟を提起すると、どんな費用がかかるでしょうか。

(2)収入印紙が1万円必要です。

  裁判所手数料ともいわれ、手続(訴訟なのか、調停なのか、第一審なのか、控訴審なのか)によって金額が代わります。

(3)5000円分程度の切手が必要です。

  予納郵券(郵券)とも呼ばれます。訴状が裁判所に提出されると、裁判所は訴状をチェックした後に、被告に郵送します。そのときの切手代として使われます。

  予納する(あらかじめ預けておく)切手代ですので、裁判中に不足してくれば、追加の提出を求められます。

 訴訟後に、切手が余れば裁判所から返還されます。

(4)弁護士に、訴訟手続を依頼すれば、弁護士費用がかかります。

訴訟上の和解と訴訟費用

(1)訴訟にて、「Aさんは、Bさんに100万円支払う。なお、訴訟費用は各自の負担とする。」という和解をすることがあります。

(2)これは、原告のBさんが訴訟提起のために、訴訟費用収入印紙や切手を消費したとしても、「Bさんは100万円以外に、Aさんには請求できない。」ということを意味します。

(3)訴訟費用計算は複雑です。そのため、実務上、和解の場合には、双方負担となることになる(訴訟費用を負担した人がこれを支払うことになる)のがほとんどです。

判決と訴訟費用

(1)「Aさんは、Bさんに100万円を支払え。なお、訴訟費用は全てAさんの負担とする。」という判決が下されることがあります。

(2)これは、原告のBさんが支出した、訴訟費用(収入印紙代、切手代)を、Aさんが支払えという意味です。

(2)弁護士費用は訴訟費用に含まれません。したがって、これは「原告のBさんが支出した弁護士費用についてはAさんが支払う。」ことは意味しません。

(4)訴訟費用は細かい計算となります。例えば、「Aさんは、Bさんに100万円を支払え。なお、訴訟費用は全てAさんの負担とする。」という判決確定しました。その後、訴訟費用を請求する場合には、裁判所(法律上は、裁判所書記官)に対し別途申立てをしなければなりません。

参考

 月刊大阪弁護士会2022年3月号75頁

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