Q 共有(共有所有権)とは何ですか。
2025/11/09 更新
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共有とは、所有権など一定の権利を複数の者が権利者となる状態のことをいいます。
共有と具体的な利用
チョコレートをAとBが半分ずつお金を出して購入し、共有しているとします。
| (1)AがBに残りの代金を支払って、A一人で食べることもできます。(価格賠償) (2)チョコレートを売却して、代金を分ける。(代金分割) (3)土地のように第三者に貸して、賃料を二人で分ける(収益の分配)。 (4)チョコレートを割って、AとBで分ける。(現物分割) |
共有物の管理
共有物の変更
(1)変更行為は、他の共有者全員の同意が必要です(民法251条1項)。
(2)変更行為とは、財産の性質、用途等を変更する行為です。
売却や抵当権の設定、共有物である建物の増改築や、共有地である畑を宅地に造成する行為があたります。
共有物の利用
(1)利用行為は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決めることができます(民法252条1項)
(2)利用行為は、財産の性質を変えない範囲で、収益を図る行為です。
賃貸借契約の締結(貸し出して賃料収入る)などがあります。
共有物の保存
(1)保存行為は、共有者は単独ですることができます(民法252条4項)。
(2)「保存行為」とは、現状を維持し、その価値を保全するための行為です。
具体的には、修理や、修繕や不法占有する第三者に立ち退きを請求するなどがこれにあたります。
| 民法251条(共有物の変更) 1項、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。 2項 共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、当該他の共有者以外の他の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができる旨の裁判をすることができる。 民法252条(共有物の管理) 1項 共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第1項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。)は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。 2項 裁判所は、次の各号に掲げるときは、当該各号に規定する他の共有者以外の共有者の請求により、当該他の共有者以外の共有者の持分の価格に従い、その過半数で共有物の管理に関する事項を決することができる旨の裁判をすることができる。 一 共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。 二 共有者が他の共有者に対し相当の期間を定めて共有物の管理に関する事項を決することについて賛否を明らかにすべき旨を催告した場合において、当該他の共有者がその期間内に賛否を明らかにしないとき。 3項 前2項の規定による決定が、共有者間の決定に基づいて共有物を使用する共有者に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。 4項 共有者は、前3項の規定により、共有物に、次の各号に掲げる賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利(以下この項において「賃借権等」という。)であって、当該各号に定める期間を超えないものを設定することができる。 一 樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃借権等 十年 二 前号に掲げる賃借権等以外の土地の賃借権等 五年 三 建物の賃借権等 三年 四 動産の賃借権等 六箇月 5項 各共有者は、前各項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。 民法252条の2(共有物の管理者) 1項 共有物の管理者は、共有物の管理に関する行為をすることができる。ただし、共有者の全員の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。 2項 共有物の管理者が共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有物の管理者の請求により、当該共有者以外の共有者の同意を得て共有物に変更を加えることができる旨の裁判をすることができる。 3項 共有物の管理者は、共有者が共有物の管理に関する事項を決した場合には、これに従ってその職務を行わなければならない。 4項 前項の規定に違反して行った共有物の管理者の行為は、共有者に対してその効力を生じない。ただし、共有者は、これをもって善意の第三者に対抗することができない。 |
共有(きょうゆう)とは、所有権などある一定の権利が複数の主体によって支配・利用されている状態のこと。共有関係にある者のことを共有者(きょうゆうしゃ)とい






