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労使紛争

Q 懲戒解雇する際には、予備的には普通解雇すると記載した方がよいですか。

2026/02/22 更新

就業規則と解雇

(1)「就業規則には、2週間以上、無断欠勤をしていた場合には、懲戒解雇する。」と記載されていることがあります。

(2)2週間以上、音信不通だったことを理由に、上記の条文を引用して解雇通知を送った場合には、懲戒解雇とであって、普通解雇ではないことになります。

普通解雇

(1)普通解雇をするには合理的理由が必要です(労働契約法16条)。
(2)就業規則がなくても、普通解雇できます。
 就業規則を作った場合には、「解雇事由は就業規則の事由に限られる」という説と、「解雇事由は就業規則の事由に限られない。」という説があります。しかし、就業規則を作るさいには「その他、解雇する正当な事由があるとき」とのような記載がされることが多く(解雇事由が広く記載される)ので、結論に差が出ることはほとんどありません。
(3)普通解雇の解雇事由は、解雇当時判明していた事実以外の事実を後日追加して主張することが許されます。
(4)普通解雇をする場合には、雇用保険系の助成金に影響がある場合があります。
 会社(会社の顧問社労士)に確認する必要があります。
(5)就業規則にて、「懲戒解雇の場合には退職金を支払わない。」しかし、「普通解雇の場合には支払う。」と規定されていることがあります。つまり、普通解雇を選択すると、退職金を支払わなければならないことがあります。

懲戒解雇

(1)懲戒解雇をするには合理性が必要です(労働契約法15条)。一般論としては、普通解雇よりも、厳しい要件が必要であるといされています。
(2)懲戒解雇するには、就業規則の定めが必要です。
(3)懲戒解雇の解雇事由は、解雇当時判明していた事実以外の事実を後日追加して主張することができません。
 解雇理由書に記載している解雇事由、解雇理由証明書に記載されている解雇事由以外の事情を、裁判で主張することはできません
(4)懲戒解雇をする際に、就業規則にて「弁明の機会を付与する」等の手続きが定まっている場合には、その手続を経たことが必要となります。
(5)懲戒解雇の場合、就業規則上は「退職金は支払わない。」となっていることが多いです。
(6)懲戒解雇の場合、雇用保険系の助成金に影響がないことが多いです。
 会社(会社の顧問社労士)に確認する必要があります。

参考
 山口幸雄ほか(編)「労働事件審理ノート第3版」14頁以下
 佐々木宗啓ほか(編)「類型別 労働関係訴訟の実務 改訂版 Ⅱ」頁以386下

懲戒解雇する際には、予備的には普通解雇すると記載した方がよい

(1)解雇通知書等で、会社が「主意的に懲戒解雇、予備的に普通解雇である。」と明記していれば、懲戒解雇の要件を満たさなかったとしても、普通解雇の要件を満たせば、普通解雇が成立します。

(2)懲戒解雇の要件は厳しいです。懲戒解雇が認められない場合には、普通解雇する旨を記載すべきです。

(3)解雇通知書等に懲戒解雇であると明記する場合には、「懲戒解雇が認められない場合には、予備的に普通解雇を主張する。」と明記しましょう。

参考

 ビジネスガイド2026年3月号90頁

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