商品の名称の決め方
2023/10/26 更新
このページを印刷商品の名称の決め方
企業が、あるブランド名を持っている場合に、新製品に既存ブランドの名前を付けるか、それとも新しい名前を付けるか、検討することになります。
既存ブランドの名称
(1)広告宣伝費の額
新製品に新しい名前を付けて売り出すには、広告宣伝費が必要になります。
既存ブランドを利用すれば、宣伝費を節約できます。
(2)既存ブランドとの整合性
新製品が既存ブランドの製品と同じカテゴリーの商品であることが必要です。既存ブランドの製品と同じカテゴリーではない製品に、既存ブランドの名前を使うと消費者が混乱します。
例えば、高級化粧品(香水や、化粧品)のブランド名を、タバコ等の名前に使うと、ブランドの希薄化を生じ、ブランドを傷付けます。
新製品の革新性(新しいネーミング)
(1)新製品に既存ブランドの名前を付けたが、新製品に欠陥があれば、既存ブランドそのものが傷付きます。挑戦的な商品には、既存ブランドの名前を付けない方がよいでしょう。
(2)また、一つの点についてどの製品よりも優れている場合には、差別化しなければなりません。
例えば、ファブリーズは消臭力で圧倒的に優れていたので、P&Gの既存ブランドの名前ではなく、新しいネーミングを使ったと言われています。
支配的な競合会社と同様のネーミングを避ける
(1)支配的な競合会社がある場合には、同様の名前を付けることが避けるべきです。
(2)アマゾンのAWSがシェアを握っている場合に、MCSという名称は避けた方がよいと言われます。MCSが模造品とイメージされることを避けるためです。
イメージ的な名称
商品のカテゴリーを離れて、親しみやす等のイメージ的な名称を付けることがあります。
歯磨き粉に、「親しみ」のイメージをもってもらうために、ハローという名称を付ける等が考えれます。
参考
ハーバードビジネスレビュー2023年9月号4頁
ハーバードビジネスレビュー2023年9月号7頁