判例(詐欺をしている会社に就職したが、詐欺行為をしていることが原因で、社員が退職した場合、次の就職先が見つかるまでの期間の給与相当額について、一定額が損害として認められた。)
2026/02/02 更新
このページを印刷東京地判令和6年7月19日
1 会社の詐欺
(1)Y社は、「未経験でも、SEとして採用する。」と説明していた。Y社は、社員の経歴を詐称して、取引先から業務委託を請け負っていた。
取引先からすれば、ITスキルがあると信じて業務を委託しているのに、Y社の社員のXの業務スキルがなく、業務委託料を詐取されている。これらのY社の行為は詐欺行為である。
(2)Xは、経歴を偽ってITエンジニアとして業務をしていたが、技術もないために、職場で孤立し退職した。
(3)Xは、Y社の行為が不法行為にあたるとして訴えた。
2 Xの損害
XがYを退社し次の就職先が見つかるまでの期間の給与について、騙されなければ得られたであろう給与相当額が損害として認められた。
判例タイムズ1539号184頁
解説
(1)詐欺をしている会社に就職したが、詐欺行為をしていることが原因で、社員が退職した場合、次の就職先が見つかるまでの期間の給与相当額について、一定額が損害として認められた。
(2)なお、本件では、就職するまで、会社の業務内容が詐欺行為をすることであることを知らなかったことから、社員に対する不法行為が認められました。






