Q 履行の提供について教えて下さい。
2026/01/12 更新
このページを印刷履行の提供
(1)履行の提供とは、債務者が債務の本旨にしたがった履行の提供をしたが、債権者が受領しなかったことです(民法493条)。
(2)債務者は履行の提供により、債務を利用しなかったことによって生じる全ての責任を免れます。
| 相手方の同時履行の抗弁権を消滅させます。 利息の発生を止めます。 相手方の履行遅滞に基づく請求の抗弁となります。 |
(3)債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足ります(民法493条但し書き)。
履行の提供の要件事実
(1)弁済の要件事実は以下のとおりです。
(2)弁済は、債務の本旨にしたがった給付です(民法493条)。
| ①債務の本旨にしたがった現実の提供をしたこと ②①が当該債務についてなされたこと |
履行の提供の例
不動産登記であれば、定められた時期に定めれた司法書士の事務所にいけば履行の提供となります。
履行の提供の場所
履行の場所について、特段の定めがなければ、以下の場所となります。
特定物 その特定物が存在した場所(民法484条、商法516条)
不特定物 債権者等の住所(民法484条、商法516条)
参考
岡口基一「要件事実マニュアル(第7版)第1巻 民法1」689頁以下
| 民法493条 弁済の提供の方法 弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない。ただし、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる。 民法484条 弁済の場所及び時間 1項 弁済をすべき場所について別段の意思表示がないときは、特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない。 2 法令又は慣習により取引時間の定めがあるときは、その取引時間内に限り、弁済をし、又は弁済の請求をすることができる。 商法516条 債務の履行の場所 商行為によって生じた債務の履行をすべき場所がその行為の性質又は当事者の意思表示によって定まらないときは、特定物の引渡しはその行為の時にその物が存在した場所において、その他の債務の履行は債権者の現在の営業所(営業所がない場合にあっては、その住所)において、それぞれしなければならない 民法493条 弁済の提供の方法 弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない。ただし、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる。 |






