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労使紛争

従業員が逮捕されたとき

2023/04/05 更新

ご相談

(1)従業員が逮捕された。
(2)会社としてはどうしたらよいのか。

逮捕後の流れ

(1)勾留日から20日間程度は、従業員は警察署等にて拘束される可能性があります。
(2)余罪があり再逮捕される場合には、拘束期間が延びる可能性があります。
(3)不起訴が決まるなど途中で、警察署等から解放されることもあります。

https://www.nichibenren.or.jp/activity/criminal/keijibengo/tetsuzuki.html

国選弁護人

(1)勾留された場合には、私選弁護人を選任しない限りは国選弁護人が付くことになります。
(2)私選弁護人は、家族等がお金を出して、自費で弁護士さんを雇ったときの弁護人です。
(3)国選弁護人は、その人が本当に罪を犯したのか、取り調べに違法がないのか、量刑は不当に重くないかをチェックするために、国が雇う弁護士です。被告人にお金がある場合には、国選弁護人の費用について支払い命令がでる場合もあります。

 刑事事件では、弁護士のことを弁護人(べんごにん)と呼びます。

家族への連絡

(1) 家族への連絡

 弁護士さんは家族に連絡します。したがって、家族に連絡して以下のことを聞きましょう。

  〇弁護士さんの連絡先
  〇本人の拘留場所
  〇被疑事実を認めているのか。
  〇余罪があるのか。
  〇接見禁止がされているのか。
  〇(会社も本人に会いたいが、)家族が本人に会いに行く予定。
  〇今後、家族に連絡させてもらうとして、家族の代表者とその連絡先

(2)余罪
  1罪1逮捕です。余罪があると、身体拘束が長期化します。

(3)接見禁止
  接見禁止とは、第三者が警察にて本人に面会する(接見する。)ことが禁止されている処分のことです。
  共犯事件では、被疑者が面会者を通じて共謀することを防ぐために、面会が制限されることがあります。
  接見禁止処分がされていると、会社として本人に会うことができません。

(4)接見の制限
  正確ではありませんが、接見は、1日1回15分です。
  例えば、家族の方が接見に行ってしまうと、その日は会社の人は会えません。
  先に家族の接見予定を確認する必要があります。

賃金の支払い

(1)基本的にはノーワークノーペイです。 本人が警察施設にいる日については賃金を支払う必要はありません。
(2)賃金については、就業規則の規定の確認が必要です。
(3)実際に問題となるのは、警察施設を出たあとです。
  解雇せずに、自宅待機を命じることになれば、賃金保障の問題が生じます。
(4)賃金の支払い額について困ったら、労基と相談する方法もあります。

処分

(1)起訴された場合には99%有罪なので、有罪を前提に処分してよいと思います。
 もちろん、判決が下るのを待って処分する方法もあります。この場合、判決が出るまでの期間、出社を認めるのか、仮に出社を認めない場合は、自宅待機を命じることになり、賃金保障の問題が出てきます。

(2)起訴されなかった場合には、事実確認して処分を決める必要があります。

(3)逮捕嫌疑が懲戒解雇が相当である場合には、会社としては従業員に対し、自主退職を促すことになります。
  従業員が応じなければ、(1)(2)が問題となります。

(4)本人が警察施設より解放された時点で、本人と処分について話すことになります。

会社としての面談 

(1)接見禁止がないこと、家族との面会を調整したあとに、会社として本人に会いに行きましょう。

(2)今後の処分を検討するにも事実確認が必要です。警察施設には録音機器を持ち込めません。

   15分の面談時間で以下の事実を確認して、細かいメモを作成します。

 〇被疑事実を認めるのか。

 〇具体的な事実(いつ、どこで、だれが、何をしたのか。)

 〇余罪があるのか。前科があるのか。

(3)初動の事実確認は大事です。
   後日、話を聞いた場合には話を変えるかもしれません。

警察署・拘置所での接見

(1)面会時間等が決まっています。

(2)事前に、警察署、拘置所に電話して確認しましょう。

顧問弁護士に相談

 顧問弁護士に、会社として必要な対応を確認しましょう。

マスコミ対応

(1)従業員が逮捕されたことが判明した場合には、マスコミ対応の検討が必要です。

(2)業種・逮捕罪名でネット検索して、過去の対応事例を参考に対応方針を決めることになります。

参考

 ビジネスガイド2022年7月号57頁以下

 弁護士からのアドバイス 

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