判例(屋内作業にて建設業務を行っていた労働者や一人親方は、アスベストで被害を受けた場合に、国対し損害賠償請求できる。)
2026/03/30 更新
このページを印刷最判令和3年5月17日民集75巻5号1359頁、判例タイムズ1487号1006頁
(1)屋内作業にてアスベストが飛散する建設業務で働いた労働者や一人親方は、アスベストで被害を受けた場合に、国対し損害賠償請求できる。
(2)具体的に要件は以下のとおりです。
| 求できる労働者 以下の要件を満たす労働者は裁判で訴えを提起すれば国から和解金が支給されます(国の和解手続)。 ①一定期間にアスベストが飛散する建設業務に従事していたこと 1972(昭和47)年10月1日~1975(昭和50)年9月30日 石綿の吹付け作業に係る建設業務 1975(昭和50)年10月1日~2004(平成16)年9月30日 一定の屋内作業場で行われた作業に係る建設業務(吹付け作業を含む) ②アスベスト関連疾患にり患していること 石綿肺、肺がん、中皮腫、びまん性胸膜肥厚、良性石綿胸水に罹患したこと ③提訴の時期が損害賠償請求権の期間内であること。 病気の診断から20年以内であることで。 ④労働者や、一人親方・中小事業主(家族従事者等を含む)であること |
建設アスベストの給付金制度
(1)「屋内作業にてアスベストが飛散する建設業務で働いた労働者や一人親方は、アスベストで被害を受けた場合に、国対し損害賠償請求できる。」とされました。(最判令和3年5月17日民集75巻5号1359頁、判例タイムズ1487号106頁)。同判決の内容を制度化したのが、建設アスベスト給付金制度です。
同判決では、メーカーの責任も認められており、被害者が被った慰謝料の半額が国の責任と認められました。
(2)建設アスベスト給付金制度は、国の責任を履行するために設けられた制度です。
したがって、建設アスベスト給付金の支給を受けても、メーカーの責任が残ります。
(2)建設業に近い職種ですが、造船、鉄道車両関係で作業する労働者は、建築アスベスト給付金制度の対象外とされています。
請求できる労働者
以下の要件を満たす労働者は裁判で訴えを提起すれば国から和解金が支給されます(国の和解手続)。
①一定期間にアスベストが飛散する建設業務に従事していたこと
1972(昭和47)年10月1日~1975(昭和50)年9月30日
石綿の吹付け作業に係る建設業務
1975(昭和50)年10月1日~2004(平成16)年9月30日
一定の屋内作業場で行われた作業に係る建設業務(吹付け作業を含む)
②アスベスト関連疾患にり患していること
石綿肺、肺がん、中皮腫、びまん性胸膜肥厚、良性石綿胸水に罹患したこと
③提訴の時期が損害賠償請求権の期間内であること。
病気の診断から20年以内であることで。
④労働者や、一人親方・中小事業主(家族従事者等を含む)であること
和解金
和解により支払われる賠償金(慰謝料)は、次のとおりです。
| 1. | じん肺管理区分の管理2で合併症がない場合 | 550万円 |
| 2. | 管理2で合併症がある場合 | 700万円 |
| 3. | 管理3で合併症がない場合 | 800万円 |
| 4. | 管理3で合併症がある場合 | 950万円 |
| 5. | 管理4、肺がん、中皮腫、びまん性胸膜肥厚の場合 | 1150万円 |
| 6. | 石綿肺(管理2・3で合併症なし)による死亡の場合 | 1200万円 |
| 7. | 石綿肺(管理2・3で合併症あり又は管理4)、肺がん、中皮腫、びまん性胸膜肥厚による死亡の場合 | 1300万円 |
参考
大阪アスベスト弁護団
https://asbestos-osaka.jp/faq/






