「うちは家族仲がいいから大丈夫」——そう思っていたのに、いざ相続が始まると深刻なトラブルに発展するケースは少なくありません。
ここでは、弁護士の実務でよく見かける注意事例を紹介します。同じ失敗を防ぐための参考にしてください。
※個人が特定されないよう、事実関係を一部変更しています。
沈痛な面持ちで相談に来られたA様。その手には、亡きお父様が大切に守ってきた実家の写真が握られていました。
💔 葛藤の記憶
長男であるA様は、長年ご両親と同居し、最期まで献身的に介護を続けてこられました。しかし、葬儀が終わるやいなや、疎遠だった兄弟たちから届いたのは「家を売って、法定通り3等分にしろ」という冷徹な要求でした。
「介護の苦労は何だったのか」「この家を守りたかった父の想いはどうなるのか」——話し合いは罵り合いに変わり、次第に連絡すら取れない「絶縁状態」となってしまいました。
⚖️ 弁護士が灯した希望
私たちが介入して最初に行ったのは、法律を振りかざすことではなく、双方の「本当の想い」を丁寧に聴き取ることでした。
兄弟たちがこだわっていたのは金銭そのものではなく、「ないがしろにされている」という疎外感でした。私たちはA様の介護の記録を客観的な証拠として整理しつつ、兄弟たちの感情にも寄り添った「代償分割アプローチ」を提案しました。
✨ 解決の結末
最終的に、A様が実家を守る代わりに、預貯金を柔軟に配分し、不足分を数年かけて支払う形で合意。あんなに険悪だった兄弟たちが、最後には「これで父も安心するね」と涙を流して握手をされました。
10年もの間、止まっていた時計が、ようやく動き出した瞬間でした。
共通する教訓
- 「うちは大丈夫」という過信が最大のリスク
- 相続は期限のある手続きが多い(3ヶ月、4ヶ月、10ヶ月…)
- 感情的な対立は時間とともに悪化する傾向がある
- 早めの専門家相談が最善の予防策
当事務所では、相続トラブルの予防から紛争解決まで幅広く対応しています。
「もしかしてうちも…」と少しでも思われた方は、お気軽に無料相談をご利用ください。