亡くなった方(被相続人)が遺言書を残していなかった場合、相続人全員で遺産の分け方を話し合う必要があります。これを「遺産分割協議」といいます。
遺産分割の3つの方法
遺産をどのように分けるか、主に3つの方法があります。
1. 現物分割
遺産をそのままの形で分ける方法です。「長男は自宅不動産、次男は預貯金」といった分け方です。わかりやすいですが、財産の価値に偏りが出やすく、不公平になりがちです。
2. 代償分割
特定の相続人が不動産などの現物を相続し、代わりに他の相続人に金銭(代償金)を支払う方法です。「長男が自宅を相続する代わりに、次男に1,000万円を支払う」といったケースです。長男に支払い能力が必要です。
3. 換価分割
遺産(主に不動産)を売却して現金化し、その現金を相続人で分ける方法です。公平に分けられますが、自宅を手放すことになるため、住み続ける人がいる場合は選べません。
話し合いがまとまらない場合
相続人全員の合意が得られない場合、遺産分割協議は成立しません。
遺産分割調停
当事者同士での話し合いが難しい場合、家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てます。調停委員が間に入り、双方の意見を聞きながら調整を図ります。あくまで「話し合い」なので、双方が合意しなければ成立しません。
遺産分割審判
調停でもまとまらない場合は「審判」に移行します。裁判官が法律や一切の事情を考慮して、強制的に分割方法を決定します。
弁護士に依頼するメリット
遺産分割協議では、感情的な対立が起こりやすく、当事者同士だけでは解決が困難なケースが多々あります。
弁護士は代理人として交渉の窓口となるため、相手方と直接話すストレスから解放されます。また、法的に適正な主張を行うことで、不利な条件での合意を防ぐことができます。