離婚調停とは?初回の服装から調停委員を味方につける話し方のコツ

「離婚調停」とはどんな手続きか?

夫婦間の話し合い(協議)で離婚の合意に至らない場合、次のステップとして家庭裁判所に「夫婦関係調整調停(いわゆる離婚調停)」を申し立てることになります。

「裁判所に行く」と聞くと、テレビドラマのような法廷で裁判官の前で激しく言い争う場面を想像して恐怖を感じるかもしれませんが、調停は全く違います。 調停はあくまで「裁判所で行う話し合い」です。

  • 同席しない: 夫婦は別々の「待合室」で待機し、交互に「調停室」に呼ばれます。相手と顔を合わせることは原則としてありません。
  • 調停委員が間に入る: 調停室には、裁判官ではなく、良識ある一般市民から選ばれた男女2名の「調停委員」が座っています。この2人が、双方の言い分を交互に聞き取り、妥協点や解決案を探ってくれます。
  • 期間とペース: 約1ヶ月〜1ヶ月半に1回のペースで期日が開かれ、1回の時間は約2時間(各自30分ずつを2往復程度)です。全体で半年〜1年程度かかるのが一般的です。

調停を有利に進める最大のカギは「調停委員の心証」

調停は話し合いである以上、最終的に相手が「YES」と言わなければ不成立となります。 しかし、間に入る調停委員を味方につける(あなたの主張が正当だと理解・共感してもらう)ことができれば、調停委員から相手に対して「あなたの主張は無理がありますよ。この条件で譲歩してはどうですか」と強力な説得をしてくれるようになります。

調停委員も人間ですから、「この人は真面目で常識があり、嘘をついていない」「この人の言うことを信じて助けてあげたい」と思わせる(良い心証を与える)ことが、調停を有利に進めるための最重要テクニックとなります。

調停委員を味方につける3つのコツ

1. 服装は「清潔感」と「常識」をアピールする

調停にドレスコードはありませんが、「非常識な人だ」という第一印象を与えないことが重要です。

  • 派手すぎる服、露出の多い服、ジャージやサンダルなどはNGです。
  • 男性はスーツやオフィスカジュアル、女性も落ち着いた色合いのブラウスやワンピースなど、「誠実で、子供をしっかり育てられる(または養育費を払える)責任感のある大人」に見える清潔感のある服装がベストです。

2. 感情的にならず、客観的な「事実」を整理して伝える

相手の悪口を延々と感情的に泣き叫んだり、「あいつは最低な人間だ」と愚痴をこぼしたりしても、調停委員は「夫婦喧嘩の延長だな」としか思いません。 調停委員が知りたいのは「誰が、いつ、どこで、何をしたのか」という客観的な事実と証拠です。

  • 「いつから生活費を入れていないのか」
  • 「どのような言葉で暴言を吐かれたのか」 事前に言いたいことを時系列のメモやノートに整理して持ち込み、それに沿って冷静に、論理的に説明する姿を見せることで、あなたの発言の信憑性が格段に上がります。

3. 調停委員への敬意を忘れず、素直な態度で接する

調停委員の提案や質問に対して、不機嫌な態度をとったり、声を荒げて反論したりするのは絶対にやめましょう。 たとえ相手の嘘を信じてしまっているように見えても、「それは違います!」と怒るのではなく、「相手はそのように仰っているのですね。しかし、事実はこちらのLINEの証拠の通りです」と、冷静に訂正・反証する大人の態度が求められます。

弁護士が調停に同席する絶大なメリット

調停は自分一人(本人訴訟)でも行うことができますが、弁護士に依頼して一緒に調停室に入ってもらう(同席・代理人)ことには、費用に見合う絶大なメリットがあります。

  1. 法的に正しい主張に翻訳してくれる: あなたが感情的に話した内容を、弁護士がその場で「法的に意味のある主張」に整理し直して調停委員に伝えてくれます。
  2. 調停委員の「誘導」をブロックする: 調停委員は「とにかく事件を早く終わらせる(合意させる)」ために、妥協しやすい(弱気な)側に対して不利な条件を押し付けてくることがあります。弁護士がいれば「その条件は法的な相場から外れており、到底受け入れられません」と毅然と跳ね除けてくれます。
  3. 精神的な安心感: 隣にプロが座っているだけで、相手からの理不尽な要求に対する恐怖や不安が消え、冷静に話し合いに臨むことができます。

「相手が理屈っぽくて口が達者だ」「自分は緊張してうまく話せる自信がない」という方は、調停を申し立てる前に弁護士へご相談いただくことをお勧めします。

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