離婚調停の拒否・無断欠席への対抗策|相手が来ない場合の調停不成立リスク

離婚調停と相手方の出頭義務

離婚調停(夫婦関係調整調停)は、家庭裁判所で行われる話し合いの手続きです。当事者同士での協議がまとまらない場合や、相手が話し合いに応じない場合に利用されます。 調停を申し立てると、裁判所から相手方に対して期日の呼出状が送達されます。

調停の期日に正当な理由なく出頭しない場合、法律上は過料の制裁が規定されていますが、実務において過料が科されることは極めて稀です。また、相手を強制的に連行することもできないため、相手方が事実上、調停の出席を拒否することは可能です。

相手が調停を無断欠席・拒否した場合の流れ

相手方が調停の呼出しに応じず、欠席を続けた場合、手続きはどのように進むのでしょうか。

第1回期日を欠席した場合

1回目の期日に相手が来なかった場合、すぐに調停が不成立になるわけではありません。調停委員は、申立人からこれまでの経緯や希望する条件などの事情聴取を行います。その後、裁判所から相手方に対して、改めて次回期日の呼出状が送付されます。場合によっては、裁判所書記官から相手方に電話で連絡を取り、出席を促すこともあります。

第2回以降も欠席が続く場合

複数回にわたって呼出しを無視し続ける、あるいは明確に「調停には絶対に出ない」という意思表示があった場合、これ以上の話し合いは不可能であると判断されます。 この段階で、調停は「不成立」として終了することになります。

調停不成立に伴うリスクと次のステップ

調停が不成立に終わった場合、離婚を成立させるためには次の法法的続きへ進む必要があります。

離婚裁判(訴訟)の提起

日本の法律では「調停前置主義」が採用されており、原則として調停を経なければ離婚裁判を起こすことができません。 しかし、相手方の欠席により調停が不成立となった場合は、調停前置主義の要件を満たしたとみなされ、家庭裁判所に離婚訴訟を提起することが可能になります。

裁判への移行を見据えた準備

調停への欠席や話し合いの拒否は、裁判において「婚姻関係が破綻している」という主張を補強する一つの事実として評価される可能性があります。 相手方が話し合いを拒絶し続けている事実関係や、それ以前の別居の事実、DVや不貞行為などの証拠をしっかりと整理し、訴訟の準備を進めることが重要です。

相手を調停に出席させるための対策

すぐに裁判を起こすのではなく、できる限り調停で解決したい場合の対策もあります。

弁護士を通じた連絡

相手方が「裁判所からの通知」に戸惑い、あるいは反発して欠席しているケースもあります。このような場合、申立人が弁護士に依頼し、弁護士から相手方へ法的な見通し(欠席し続ければ裁判へ移行し、時間と費用の負担が大きくなることなど)を冷静に説明する文書を送ることで、態度を軟化させて出席に応じるケースもあります。

婚姻費用分担請求調停の同時申し立て

別居中で生活費(婚姻費用)が支払われていない場合、離婚調停と同時に「婚姻費用分担請求調停」を申し立てることが有効です。 婚姻費用の調停は、相手が欠席して不成立になった場合、自動的に「審判」へと移行し、裁判所が支払い義務と金額を命じます。これに危機感を抱き、相手が調停に出席してくる動機付けとなることがあります。

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