夫婦関係再構築の誓約書|一度復縁した後の再度の不貞による離婚を見据えた文面

夫婦関係再構築における「誓約書」の役割

配偶者の不倫(不貞行為)が発覚した際、すぐに離婚という選択をせず、子どものためや夫婦の愛情を信じて関係を修復(再構築)することを選ぶケースも少なくありません。しかし、口約束だけで「もう二度としない」と誓わせても、時間が経つと約束が破られ、再び不倫を繰り返されてしまうリスクがあります。

そこで重要になるのが、不貞の事実を明確に認めさせ、今後のルールを定めた「誓約書」を作成することです。誓約書は、不倫をした配偶者に対する心理的な抑止力となるだけでなく、万が一再び不貞行為に及んだ際に、離婚を有利に進めるための強力な証拠として機能します。

誓約書に必ず盛り込むべき基本的な項目

実効性のある誓約書を作成するためには、以下の項目を明確に記載する必要があります。

  1. 不貞事実の認容: いつから、誰と、どのような関係を持っていたのか、不貞行為の事実関係を具体的に記載し、本人が自認していることを明記します。これが後々の重要な証拠になります。
  2. 謝罪の意思: 配偶者に対する深い謝罪と、二度と繰り返さないという反省の意を表す文面を含めます。
  3. 不倫相手との接触禁止: 不倫相手との関係を完全に断ち切るため、「面会、電話、メール、SNS等のあらゆる手段による一切の接触を禁止する」旨を記載します。
  4. ペナルティ(違約金)条項: 約束を破り、再び不倫相手と接触したり不貞行為に及んだりした場合のペナルティとして、「違約金として〇〇万円を支払う」と定めます。これにより強い抑止効果が生まれます。

再度の不貞を見据えた「離婚条件の合意」の有効性

再構築を目指す一方で、最悪の事態(再度不倫された場合)に備えておくことも重要です。誓約書の中に、「もし次に不倫をしたら協議離婚に応じ、慰謝料として〇〇万円を支払う」といった条項を盛り込むケースがあります。

ただし、法的な観点からは注意が必要です。「将来、特定の条件を満たした場合に必ず離婚する」という事前の合意は、公序良俗に反するとして法的な強制力が認められない可能性があります(離婚は当時の当事者の自由な意思に基づくべきとされるため)。 しかし、「万が一離婚に至った場合の慰謝料額や財産分与の基準をあらかじめ定めておく」ことは有効とされやすい傾向にあります。例えば、「本件不貞行為および将来の不貞行為によって離婚に至った場合、慰謝料として〇〇万円を支払う」といった具体的な金銭的合意を定めておくことは、将来の交渉において非常に有利に働きます。

誓約書を作成する際の注意点

誓約書を当事者だけで作成すると、法的に無効な内容が含まれてしまったり、強迫的な状況で書かされたと後から主張されたりするリスクがあります(例:脅されて無理やりサインさせられた等)。

より確実な証拠として残すためには、以下の点に留意してください。

  • 手書きで署名・捺印させること(できれば実印を使用し、印鑑証明書を添付する)。
  • 文面について弁護士に相談し、法的に有効かつ適切な表現で作成すること。
  • 必要であれば、不倫相手との間でも合意書や示談書を作成し、「接触した場合の違約金」を取り決めること。

まとめ

一度壊れた信頼関係を取り戻すのは容易ではありません。だからこそ、再構築に向けて歩み出す際には、単なる口約束ではなく、書面という形でけじめをつけることが不可欠です。 誓約書は、配偶者に自らの行為の重大さを認識させ、将来のトラブルを防ぐためのお守りとなります。作成にあたっては、法的な穴がないよう弁護士のサポートを受け、万全の準備を整えることをお勧めします。

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