祖父母等の親族と子どもとの面会交流ルール|改正法で明確化された血縁交流権

祖父母は孫との面会交流を請求できるか

離婚によって子どもと離れて暮らすことになった親には、子どもと定期的に会う「面会交流権」が認められています。それでは、その親の親、つまり祖父母が孫との面会交流を求めることは法的に可能なのでしょうか。

現行の民法上、面会交流の取り決めについては「父母が協議で定める」とされており、祖父母などの親族に面会交流を求める権利(請求権)が明文で認められているわけではありません。そのため、原則として祖父母が単独で元配偶者に対して面会交流の調停を申し立てることは難しいのが実務の基本でした。

令和6年民法改正による影響と今後の展望

しかし、近年の令和6年(2024年)民法改正(親族法・家族法改正)の議論の中で、子どもの利益の観点から「父母以外の親族との交流」の重要性が改めてクローズアップされています。 改正法においては、直接的に「祖父母の面会交流権」が明記されたわけではありませんが、面会交流の取り決めに際して「子の利益を最も優先して考慮しなければならない」という原則が強調され、場合によっては祖父母等との継続的な関係性が子どもの健全な発育に資すると評価される余地が広がっています。

祖父母との面会が認められる可能性のあるケース

明文の権利ではなくとも、家庭裁判所の実務において、例外的に祖父母から孫への面会交流が事実上認められるケースが存在します。これはあくまで「子どもの福祉(利益)」にかなうと判断された場合に限られます。

1. 祖父母が事実上の養育者(監護者)であった場合

両親が共働きや病気などの理由で、祖父母が主たる養育者として長期間孫の世話をしており、強い愛着関係が形成されている場合です。突然引き離すことが子どもの精神的な安定を著しく害すると判断されれば、面会が認められる可能性があります。

2. 非監護親(離れて暮らす親)が死亡・重病の場合

本来面会交流を行うべき親(祖父母の子)が死亡していたり、重病等で面会が不可能な場合、祖父母がその親に代わって面会を求めるケースです。かつて良好な関係が築かれており、面会が子どもの精神的発達にプラスに働くと判断されれば、考慮されることがあります。

祖父母との面会交流を実現するための現実的なアプローチ

法的な請求権が確立されていない以上、祖父母が孫と会うための最も現実的かつ穏便な方法は、親である自身の子ども(非監護親)の面会交流に同席させてもらうことです。

非監護親が元配偶者との間で面会交流のルールを取り決める際、「祖父母を同席させること」について合意を得られれば、スムーズに孫との交流を持つことができます。 もし元配偶者が祖父母の同席を強く拒絶している場合は、無理に要求すると非監護親自身の面会交流まで制限される恐れがあるため、慎重な対応が求められます。

祖父母と孫の面会交流は、法律的に非常にハードルの高い問題です。どうしても面会を実現させたい特別な事情がある場合は、離婚問題や家族法に詳しい弁護士へ一度ご相談されることをお勧めします。

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