相手から「虚偽のDV(でっち上げ)」を主張された場合の対処法

増加する「虚偽DV(でっち上げDV)」の恐ろしさ

DV(ドメスティック・バイオレンス)は決して許されるべきではない重大な人権侵害であり、真の被害者を守るための保護制度(DV防止法に基づく保護命令など)は社会に不可欠です。

しかし近年、この保護制度を「自分が離婚を有利に進めるための武器」「確実に親権を奪うための手段」として悪用するケース(いわゆる虚偽DV・でっち上げDV)が社会問題化しつつあります。

些細な夫婦喧嘩の際に大声を出しただけで「精神的DVを受けた」と主張されたり、自分(妻)から夫に暴力を振るっておきながら、夫が防御のために手を出した瞬間を切り取って「殴られた」と警察に駆け込まれたりする事例です。

虚偽DVをでっち上げるメリット(狙い)

なぜ、事実無根のDVをでっち上げるのでしょうか。相手には以下のような明確な狙い(メリット)があります。

  1. 子供を連れ去り、親権争いで圧倒的優位に立つため: 「DV夫から避難するため」という大義名分があれば、子供を勝手に連れて実家やシェルターへ逃げても「違法な連れ去り」と非難されにくくなります。そして、子供と同居している実績(継続性の原則)を盾に、親権を確実に奪い取ろうとします。
  2. 面会交流を拒否するため: 「子供がDV父親に会うとトラウマが蘇る、危険だ」と主張し、子供に会わせない理由にします。
  3. 高額な慰謝料を獲得し、財産分与を有利に進めるため: 「DV被害者」という圧倒的な被害者ポジションを確立し、調停委員や裁判官の同情を誘い、あなたを「有責配偶者(悪い夫)」に仕立て上げるためです。

虚偽のDV保護命令が出されるとどうなるか

DV防止法に基づく「保護命令(接近禁止命令)」は、被害者の安全確保を最優先するため、警察の相談記録や本人の陳述書(言い分)などの比較的緩い証拠だけでも、裁判所がスピーディーに発令する傾向があります(迅速性の要請)。

もし保護命令が出されてしまうと、あなたは自分の家に近づくことすらできなくなり、子供と会うことも禁止されます。さらに「保護命令が出た=裁判所がDVの事実を認めた」という強力な事実として独り歩きし、その後の離婚調停や裁判において、あなたがどれだけ「手は出していない」と主張しても、完全に「DV加害者」という前提で手続きが進められてしまうという致命的なハンデを負うことになります。

虚偽DVへの対抗策(自分の身を守る方法)

身に覚えのないDVを主張された場合、「嘘をついているのだから、真実はいずれ分かってもらえるだろう」と甘く見て放置するのは絶対に危険です。以下の対抗策を直ちに講じる必要があります。

1. 録音・録画で「真実の日常」を証拠化する

相手がヒステリックになって暴言を吐いている様子や、逆にあなたが暴力を振るわれている様子、あるいは「普通の穏やかな会話」をしている様子などを、スマホやICレコーダーで録音・録画してください。「私が恐怖に怯えて支配されていた」という相手の主張を根底から覆す客観的な証拠となります。

2. 警察・児童相談所に「先手」を打って相談する

相手が警察に「DV被害」を申告する前に、あなたが警察や児童相談所に出向き、「妻(夫)がヒステリックになり、自分や子供に暴言を吐いている。虚偽のDV被害を訴える可能性があり困っている」と事実関係を客観的な証拠(録音など)とともに相談し、相談記録を残しておくことが非常に有効です。警察の調書にあなたの言い分が先に記録されていれば、相手が駆け込んできた際の警察の初動や心証が大きく変わります。

3. 保護命令の審尋(裁判所の聴取)に全力で反論する

もし裁判所から保護命令の申し立てがあった旨の通知(審尋期日の呼び出し)が届いたら、絶対に欠席してはいけません。即座に弁護士を代理人に立て、提出された相手の証拠(診断書や陳述書)の矛盾点を徹底的に突き、「DVの事実は存在しない」ことを法的・論理的に反論する答弁書を提出し、保護命令を何としても阻止する必要があります。

すぐに弁護士へ相談を!

虚偽DVの問題は、行政(警察や役所)が「弱者保護」の原則から、どうしても相手(申告した側)の味方になりやすいという構造的な不利があります。個人で対応すると「言い訳している加害者」扱いされかねません。兆候を感じたら、一刻も早く男性側の離婚問題に強い弁護士にご相談ください。

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